■今治市村上水軍博物館開館3周年記念・瀬戸内しまなみ大学「水軍講座」
友澤 明先生((社)日本甲冑武具研究保存会評議委員)
「日本甲冑の中の村上家所用武具」
寺本 靖先生((社)日本甲冑武具研究保存会会員・甲冑師)
「室町時代の甲冑修復にあたって」
 
 時代は中世戦国期、瀬戸内の各地で群雄割拠する、陸の勢力と別に各地に海を活躍の場とする「海賊衆」と呼ばれた集団がいました。その代表と言えるのは瀬戸内海の村上氏で俗に三島村上氏と呼ばれ、能島、来島、因島の三氏からなり、芸予諸島にその本拠地をおきました。中でも、能島村上氏は「日本最大の海賊」と称されるほどの強力な力を持ち、まさに「海の大名」とも言える活躍をしました。

 その村上家に伝わる、武具甲冑等々の品々は当時の財力、勢力、が伺えしれるものとなっています。特に平成13年に発見された「黒韋威胴丸」や「色々威腹巻」等は超一流の品々であり、工芸的や歴史資料的にもすばらしく貴重で日本でも数少ないものであることが判明しました。これは、18世紀における希有の文化財調査集成書といわれている「防長古器考」に記されている村上家の甲冑であることも判明し、村上水軍史研究上の資料としても大変価値があるものだとわかりました。

 しかし、歴史的資料としてあるいは美術工芸品的な価値の高さが判明したにもかかわらず、一般的にはよく知られていないのが現状です。

 そこで、このような常に高価な武具甲冑の品々について、友澤明氏より日本甲冑史における村上家所用武具の位置づけを、寺本靖氏より修復の立場から中世甲冑の制作技術について御講演をいただき多くの皆様方に、村上水軍、海の大名を改めて考えていただきたいと思います。
 
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