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施政方針・あいさつ集

平成23年度 施政方針

  本日、第2回定例会を招集いたしましたところ、議員各位におかれましてはご参集を賜り、開会の運びとなりましたことを厚くお礼申し上げます。

 さて、平成23年度の各会計予算をはじめとする諸議案のご審議をお願いするにあたり、市政運営に向けての所信の一端と、重点施策の大要について申し述べ、議員各位並びに市民の皆様方に対しまして、ご理解とご協力をお願い申し上げたいと存じます。

 我が国経済は、景気は足踏み状態を脱しつつあるものの、失業率が高水準にあるなど依然として厳しい状況にあるとされております。また、先行きについては、海外経済の改善や各種の政策効果などを背景に景気が持ち直していくことが期待されているところでございます。

 一方、国政に目を向けますと、一昨年に誕生した鳩山政権の船出に「日本が生まれ変わる」と多くの国民は期待いたしましたが、求心力の衰えた鳩山政権は、菅政権に代わり、また、その後の参議院選挙では、政権与党である民主党が過半数割れした結果、いわゆる「ねじれ国会」となり、政治の安定は望めず、民主党マニフェストとともに、私たちの地方財政の行方もまさに混沌としております。

 このような中、現在、国会において審議されております平成23年度予算案については、関連法案の成立が危ぶまれており、子ども手当などの動向、また、地域主権戦略大綱に明記された一括交付金の動きなど、例年にも増して国の動向を注意深く見守っていく必要があると考えております。

 さて、昨年は、テレビでは「龍馬伝」、そして、一昨年から第1部が始まり、本年12月の第3部まで放送されます「坂の上の雲」と我が国の近代化に向けた激動の時代がお茶の間に伝わっているかと存じます。昨年、本市の小島を訪れた際、砲台跡、弾薬庫、発電所など明治時代の海岸要塞として当時のまま残されている建築物をまのあたりにし、その強固な造りに触れてみますと、明治人の気骨・気概をまざまざと感じとることができました。

 明治、大正、昭和、平成と歴史は常に継続しており、今日の豊かさは、過去の時代の人たちのひたむきな働きのお陰で私たちが享受できているものでございます。このため、私たちは、それぞれの持ち場で、そして立場で、自らの仕事に誠実に取り組み、しっかりとこれら財産を損なうことなく、後世につないでいくことが求められているともいえます。

 本市は、平成17年1月16日の合併より6年を経過いたしました。私も市長就任以来、現場主義を貫き、市民の皆様と直接お会いし、お話をさせていただいておりますが、最近では、地域の将来、未来に向けて熱心に語る方もずいぶんと増えてまいりました。旧の自治体との比較を論じるだけでは、明日は見えてくることはございません。私は、市民の皆様の心の中にある垣根を取り払い、本当の意味でこの今治市の全地域が一体となった新しいまちづくりを行いたいと思っているところでございます。

 人の行くところに道は生まれ、街のあるところに道は通じます。市長就任3年目を迎えるに当たり、私は市民の皆様とともに、次代への道、そして一体となった街をつくるため、その先頭で切り拓いていく覚悟でございます。

 幸いにも、市民の皆様へお示ししてまいりました、五つの底力を基本とした55のマニフェストについても、既に約9割が予算化、事業化されており、一定の道筋がついたのではないかと思っております。マニフェストの基本は「予算はあまりかけずにできることをやろう」というものでございます。残されました事業についても、可能な限り前倒しし、早期のマニフェスト実現に努めてまいります。

 さて、平成23年度の予算編成についてでございますが、歳入については、地方交付税が前年度より6億円減少するものの、造船関連企業の伸びなどもあり、歳入の根幹となる市税収入は約15億円の増収を見込んでおります。一方、歳出では、国の制度改正に伴う社会保障関連経費の増加や平成26年度までの合併特例期間中にやっておかなければならない施設整備等の予算、着手のための必要な経費を、今回、積極的に計上させていただいております。

 なお、新年度の具体的な施策をご説明する前に、ご紹介しておきたい新規事業が2つございます。

 一つには、「西部丘陵公園」でございます。
 地球規模での環境の大切さを世界へ向けて情報発信していくための拠点として、今月末に一次開園します西部丘陵公園でございますが、来月、4月17日には、著名な脚本家であります富良野自然塾塾長の倉本聰さん、富良野自然塾インストラクターでサッカー日本代表前監督の岡田武史さん、同インストラクターで女優の竹下景子さんをお招きして、今治自然塾環境教育プログラムの開塾記念イベントを実施いたします。
 同プログラムは、地球環境問題について、視覚や聴覚などの五感を使いながら楽しく様々な体験ができるようになっており、自分が実際に感じる中から環境問題を考え始める契機としようとするものでございます。今後は、教育委員会とも連携し、同プログラムを総合学習の一環として位置づけし、市内の小学5年生全員を対象に体験してもらうとともに、大三島少年自然の家での活動との組み合わせの検討も進めてまいります。そして、全国の小中学校・高校の修学旅行、教育系大学の集中講義、地元各種団体の研修、企業の環境研修、さらには、旅行代理店などへも働きかけ、プログラムの利用拡大に向け活動するとともに、今治市から環境保護に関するメッセージを内外に向けて強力に発信してまいります。
 また、今治自然塾の開塾を機に、環境をテーマにしたまちづくりを推進していくために、今治自然塾、地球環境保全、サイクルシティ、自然(省)エネルギーの4つの分野を軸にした部会を設け、それぞれの取り組みを検討し、また、連携させ、情報発信のあり方、見せ方を含めた構想としてとりまとめるため、新たに庁内に環境教育・体験都市推進プロジェクトチームの設置を指示し、先日、初会合が行われたところでございます。

 二つには、伊東豊雄建築ミュージアムと岩田健母と子のミュージアムでございます。
 世界的にも有名な建築家の伊東豊雄氏の名前を冠した建築ミュージアムは日本初の建築ミュージアムとして、今年夏のオープンに向け諸準備を進めているところでございます。オープンにあわせた企画展示の実施や記念シンポジウムを開催するとともに、今後、継続実施いたしますソフト事業の柱の一つとして親子建築ワークショップなどを開催してまいります。
 また、岩田健母と子のミュージアムについては、埼玉県川口市在住の彫刻家岩田健さんの作品を展示するミュージアムとして、岩田さんご自身によりまして、伊東豊雄氏の設計による整備が進んでおります。完成後は、本市にご寄附頂き、今年夏のオープンが予定されているところでございます。
 この度、開設される伊東豊雄建築ミュージアム、岩田健母と子のミュージアムと、既存のところミュージアム大三島などの文化施設との相乗効果によりまして、さらなる観光交流が進むことを期待しております。

 それでは、平成23年度の具体的な施策について、マニフェストの5つの柱でございます「行政力の底力」「市民力の底力」「地域力の底力」「産業力の底力」「教育力の底力」と「子育て支援」「高齢者・障害者福祉」「地球環境にやさしいまちづくり」のテーマに沿って、それぞれ新規施策を中心にご説明申し上げます。

 まず、「行政力の底力」でございます。
 平成23年度は、総合計画の後期基本計画の初年度に当たります。後期計画では、これまでの5年間に社会経済情勢が大きく変化する中で、中心市街地全体の活性化などに重点を置くとともに、マニフェストにおいて市民の皆様にお約束をさせていただいた施策などを盛り込み、実効性の高い取り組みを推進してまいります。
 その一つとして、まもなく取りまとめられます中心市街地再生基本計画に基づき、現在、公会堂、市民会館を含めた庁舎機能の今後のあり方について検討を進めているところでございます。市民の皆様の利便性を高め、中心市街地における賑わいの創出にも寄与する整備の方向性を早急にお示しし、事業着手に向けた準備に取りかかりたいと考えております。

 また、すべての今治圏域の住民の皆様が安心して定住できる、そして、圏域外からの人の流れを創出できる魅力ある圏域の形成を目指すべく、「定住自立圏構想」に取り組んでいるところでございますが、国の支援策を有効に活用しながら、中心地域と周辺地域の役割分担とネットワークのもと生活機能の強化につながる取り組みを推進してまいります。

 一方、行政改革の推進につきましては、市民や地域団体、NPO、企業等の地域を構成する各主体と行政がそれぞれの得意な分野で協力し合い、公共の分野を担っていくような、「新しい公共」の構築を図り、市民ニーズに的確に対応するため、より一層効率的で効果的な行政運営が出来るように、集中改革プランを着実に実行してまいります。

 次に、昨年は、行政施策や様々な課題に積極的に対応していくため、大規模な機構改革を実施いたしました。平成23年度はその機能をさらに充実させ、きめ細やかに対応していくため、防災危機管理機能の充実、高齢者・障害者などの社会的弱者への総合的な福祉施策の実施、市民及び市民団体との密接な関係強化による自助、共助、公助の推進、産業振興と企業立地の推進、地球環境にやさしいまちづくりなどのための組織の強化に取り組んでまいります。また、支所においては、地域固有の資源を活かした振興策の企画立案など、重要な施策が推進できるように中長期的な機能強化と人員配置を行ってまいります。

 「入札契約制度」についてでございますが、本市の地域特性や経済状況等を勘案しながら検討を重ねてまいりました結果、本年10月から建設工事における「一般競争入札」については、現行の適用金額1億5千万円以上を5千万円以上とすることで適用範囲を拡大するとともに、「電子入札制度」を段階的に導入いたします。入札契約制度の適正化を推進することは、公共工事に対する信頼の確保と災害時の対応や雇用確保など地域の担い手としての役割を果たしている建設業界の健全な育成に努めていくうえで、極めて重要なことであり、併せて、公平性、透明性、競争性の確保及び利用者の利便性の向上を推進してまいります。

 次に、防災についてでございますが、昨年4月には、危機管理監を新設するとともに、新たに自衛隊OBを危機管理室長に配属し、共助となる自主防災組織に関する啓蒙活動、また、防災訓練の充実を図っているところでございます。平成23年度は、地震や風水害等による被害を最小限にするため、地域における防災リーダー育成のため、さらに、100人の防災士を養成するとともに、これらソフト面の取り組みに加え、ハード面においても、中核的な水防・防災倉庫など防災関連施設の整備を図ってまいります。

 また、現在整備を進めております新都市の消防署が平成23年度末には完成する予定でございますので、これに合わせて、消防車両や人員が効率的に配置出来るよう消防署の体制を見直すことといたしております。新都市以外の消防署についても耐震化を進めるとともに、消防拠点とするための整備を図り、市民の皆様の期待やニーズに応えうる「安心・安全なまちづくり」に積極的に取り組んでまいります。

 次に、この秋からしまなみ海道をモチーフにした新しいデザインのご当地ナンバープレートを原動機付自転車へ導入することといたしました。同プレートを交付することによりまして、市民の皆様の地域への愛着を深め、地域の魅力を売り込む原動力となり、「動く広告塔」としての役割を期待しているところでございます。

 さらには、マニフェストに掲げております、市民課での試験的休日開庁を、今年は、3月27日と4月3日のそれぞれ日曜日に実施いたします。住民異動手続の多い繁忙期の休日開庁により、市民の皆様の利便性向上を図ってまいります。

 次に、「市民力の底力」でございます。
 市民主体のまちづくりを進めるため、今後も市民が共におこすまちづくり事業や特定非営利活動法人設立費などの補助金によります市民活動団体への支援、並びにまちづくりのコーディネーターや地域のリーダーを育てるための「まちづくりコーディネーター講座」の開催など、人材の育成を図ってまいります。

 次に、「地域力の底力」でございます。
 マニフェストの「支所への可能な権限と財源の移譲」の一環として、本年度からスタートしました地域活性化推進事業費に係る補助金制度でございますが、本事業を通じて、住民の皆様が、地域の資源や地域力を活かして、自信や誇りの再生をかけた取り組みをしていただけることを期待しております。

 次に、「産業力の底力」でございます。
 本年5月19日から3日間、第2回目の今治海事展、「バリシップ2011」が開催されます。昨年4月の「SEA JAPAN2010」での開催発表記者会見以来、海事都市交流委員会を中心に準備を進めてきているところでございますが、今回は、テクスポート今治と隣接する今治コンピュータ・カレッジも第2会場として利用することにより、出展社数は、結果として大変好評を頂きました前回を大幅に上回り、国際色も一層豊かな、大勢のビジネスマンに訪れていただける海事展になるものと大いに期待しております。
 また、航海訓練所帆船「日本丸」の寄港も決定をいただいており、工場見学会や新造船見学会といった併催イベントも実施され、期間中、今治らしさを前面に出した前回と同様に、地元海事産業界の絶大なご支援を賜りながら、市内が海事一色に染まるものと考えております。市といたしましても、産業界、教育機関などと一体となって、前回に優る充実した海事展となるよう、積極的な支援をしてまいります。

 次に、造船振興土地造成事業でございますが、地場産業の振興及び雇用の拡大、国際競争力の強化を図るため、引き続き、造船振興計画に基づき、関係者のご理解とご協力を得ながら、順次、土地造成事業に取り組んでまいります。

 また、今治地域造船技術センターでは、新たに「船舶電装基礎研修」やテレビ会議システムを利用した「船舶海洋工学基礎研修」を新設いたします。次世代を担う人材育成の取り組みに対しまして、市といたしましても積極的にかかわってまいりたいと考えております。
 さらに、閉校となります今治コンピュータ・カレッジを産業振興に資する人材育成センターとして有効活用し、地域産業を担う人づくりに努めてまいります。

 新都市開発整備事業については、愛媛県並びに都市再生機構のご支援をいただく中で、第1地区の残されていた区域が平成25年度の事業完了に向けまして整備が進んでいく予定となっております。

 続きまして、今治タオルについてでございますが、これまでの今治タオルプロジェクトを継承し拡大発展させるため、日本貿易振興機構(ジェトロ)の「地場産業等海外見本市出展支援事業」を活用した認知度の向上を目指す取り組みや、「今治タオル」の商標保護管理事業として中国企業及び個人が出願した今治タオルの商標登録をブロックし、関連する商標を保護するなど、四国タオル工業組合を中心とする、今治タオルのブランディング強化に資する取り組みに対しましても、積極的に支援を行ってまいります。

 中心市街地の活性化についてでございます。
 多くの市民の皆様にご支援・ご協力をいただき、官民協働で検討を行うなかで、地域再生を目指すための指針となる中心市街地再生基本計画がまもなく取りまとめられます。今後、計画が掲げる活性化に資する事業を推進していく新たな組織として、「中心市街地再生協議会」を創設し、効果的な事業の実施を図ってまいりたいと考えております。

 次に、みなと再生事業でございますが、平成21年9月定例会の招集あいさつにおいて、当事業における賑わい創出のための核施設として位置付けておりました、海事ビジネスセンターの建設ありきの考え方を改め、中心市街地を含むまちづくり全体の中で、みなとがどうあるべきかを幅広く検討し、その上で、みなとに、真に必要な施設を整備していくという方向に、政策転換を行いました。
 それ以後、施設の整備については、社会経済情勢の変化なども踏まえながら、様々な検討を行ってまいりましたが、昨年実施しました港湾ビルの耐震診断で、極めて耐震性がないという結果が出ていることや、航路は少なくなってはおりますが、船やバスを利用する市民の皆様のための待合所や発券所なども必要であり、また、現在多くの店子さんが港湾ビルに入居し、使用されているということなどを総合的に勘案いたしますと、現在の港湾ビルに代わる施設の整備は必要であると考えた次第でございます。
 事業規模といたしましては、当初想定しておりました事業費の大幅な縮減に努めるとともに、加えて整備を図る際の主要な財源となります合併特例債の活用期限なども念頭に置き、今後、市議会や関係者の皆様と十分なご協議をさせていただきながら、整備を進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解、ご協力をお願い申し上げます。

 商店街振興対策でございますが、昨年12月に開設されました、商店街ふれあい交流施設「まちなか広場ほんからどんどん」を商店街、さらには市街地拠点施設のひとつとして発展させるため、中心市街地再生基本計画と連携した取り組みや、子育て食育講座、高齢者健康相談開催などの運営事業に対する支援を実施し、中心市街地の観点も重視した商店街の活性化に寄与してまいります。

 農林水産業についてでございます。
 地産地消や食育、有機農業の推進などの食と農のまちづくりに関する施策を引き続き実施してまいります。また、農業者戸別所得補償制度や農業経営基盤強化対策に取り組むとともに、各地域の特色ある農産物の生産振興対策の充実を図ってまいります。さらに、担い手育成や新規就農者、農業生産法人への支援を講じてまいります。

 学校給食への地元産食材の供給では、漁獲量が市町村別で日本一でもございます天然マダイを新たに学校給食に導入いたします。
 なお、喫緊の課題であります、鳥獣被害防止対策でございますが、新たに猟友会の会費などを助成することによりまして、狩猟者の数を確保し、有害鳥獣による被害の軽減を図ってまいります。

 農業基盤の整備では、ため池や水路、農道などの老朽化した施設について、土地改良事業などにより、その機能の保全や回復を図っていくとともに、地域住民の皆様と協働で適切な維持管理に努めてまいります。

 また、林業の分野では、「美しい森づくり」を目指し水源涵養や環境保全を重視した民有林の森林整備を推進するとともに「企業の森づくり」など、企業、市民、行政の協働により市有林の整備を図ってまいります。

 水産業の振興といたしましては、水産資源の維持・増大を図るため、魚介類の種苗放流を積極的に支援するとともに、漁港整備などの基盤整備についても、進捗を図ってまいります。

 観光振興でございます。
 今やサイクリストの聖地と呼ばれております「しまなみ海道」でございますが、今治駅に貸し出し可能な臨時レンタサイクルステーションを設置することによりまして、今治駅から尾道駅を繋ぐコースとして充実を図り、併せて街中観光の促進にもつなげ、レンタサイクルを中心とした誘客に努めてまいります。
 また、現在、中国から2頭のパンダの来園の話題で盛り上がっております上野動物園でございますが、引き続き同園の施設をお借りして、野間馬を介しての今治市の観光資源の展示や観光案内、イベント開催も計画し、関東方面への今治市の知名度アップ、誘客宣伝を実施することとしております。
 さらには、本市の観光ホームページも今回、質、量ともに全面的に見直し、内外へ向けての情報発信力を強化するとともに、新たに松山方面や安芸灘とびしま海道周辺地域との連携も図りながら、観光振興に取り組んでまいります。
 第11回目を迎える「瀬戸内しまなみ海道スリデーマーチ」は、多くのウオーカー、そしてウオーキング大会では最高峰の日本マーチングリーグからも、最高の景観を誇る大会として絶賛されております。今後も「しまなみ海道」を利用したウオーキング大会やサイクリング大会など、各種イベントの開催・誘致により「しまなみ海道」の魅力を全国へ発信してまいりたいと考えております。

 次に、「教育力の底力」でございます。
 教育委員会におきましては、昨年2月に、「今治市学校適正配置基本方針」を策定し、この基本方針に基づき、学校の小規模化が著しい市内6地域におきまして、学校の保護者や自治会など各地区の代表者による協議会を立ち上げ、学校統廃合の協議を進めておりますが、平成23年度におきましても、地区住民の方々のご意見をいただきながら、話し合いを続けてまいりたいと考えております。
 次に、学習アシスタントでございますが、増員することによりまして、児童、生徒一人ひとりの基礎・基本の定着と確かな学力を身につけさせ、学力水準の向上・充実を図ってまいります。
 また、次代を担う子どもたちの安心・安全な教育環境づくりを第一と考えまして、順次、小中学校の耐震化を進めてまいります。
 今回、これら耐震化工事と併せまして、旧学校給食センター跡地に新調理場を建設するための経費も計上させていただいております。今後とも調理場の安全衛生の充実と給食の質の向上を図りながら、子どもたちに安全なおいしい給食を提供してまいります。

 次に、かねてより研究しておりました、スポ-ツ活動に安全性と多様性をもたらし、教育上及び環境保全上の効果の考えられる校庭芝生化については、富田小学校校区の住民の皆様の熱意により、実施管理組織が立ち上げられましたので、協力して事業を進めてまいりたいと考えております。

 さらに、平成29年に開催される愛媛国体に向けまして、会場となる施設整備など開催準備に向けまして、適切かつ円滑な推進を図ってまいります。

 次に、「子育て支援」でございます。
 移転改修し本年2月にオープンしました伯方児童館において、「おでかけ児童館事業」の拡充を図り、島しょ部地域におけます児童の健全育成の向上に努めるほか、児童クラブについても、新たに吉海小学校区に開設し、仕事と子育ての両立支援を図ってまいります。
 保育サービスの充実に関しましても、保護者の就労形態の多様化に伴う保育需要に対応するため、新たな試みとしてマニフェストでもあります「休日保育事業」の試験的導入を考えております。
また、砂塵の飛散防止や子どもたちの安らぎ、緑化推進など保育環境の向上のため、一部の保育所や幼稚園で園庭の芝生化を地域や保護者の皆様の協力を得ながら試験的に実施してまいります。

 次に、「高齢者・障害者福祉など」でございます。
 新規事業といたしましては、マニフェストにございます高齢者の方がご自宅でご家族と過ごされるよう在宅高齢者介護激励金支給事業を実施してまいります。この支給によりまして、介護者のご負担が少しでも軽減されればと考えております。

 また、高齢者入院支援員派遣事業を新たに実施いたします。現行の介護保険制度では、医療保険適用病床へ入院する場合は介護保険サービスが適用されないことから、入院に際し身寄りがなく家族等の支援が受けられずお困りの高齢者の方に、入院支援員を派遣し支援を行うものでございます。

 障害者福祉でございますが、本年度は、課題となっております障害者に対する虐待防止に関しまして、県と連携を図りながら、実態把握や啓発活動に取り組んでまいります。
 さらに、障害のある方が市の公共施設を利用する際の割引制度でございますが、体育施設を中心に同制度の拡大を図り、社会参加を促進してまいります。

 次に、「地域医療・健康づくり」についてでございます。
 まず、予防対策といたしまして、子宮頸がん予防ワクチン、小児用肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチンについて、接種希望者が無料で接種を受けられるよう所要の予算を計上いたしております。
 しかしながら、小児用肺炎球菌及びヒブワクチンについては、国から接種を一時見合わせる旨の通知があり、ただちに市内の医療機関に対しまして、市からも通知を行ったところでございます。
 今後は、国においてワクチン接種と死亡との因果関係の評価が実施されるようですので、その動向を見守り、再開に向けては、国、県、医師会等関係機関と連携を密にしながら、慎重に対応してまいりたいと考えております。
 がん対策といたしましては、新たに大腸がんの無料検診を実施いたします。40歳から60歳までの5歳刻みの方に無料受診クーポン券を送付し、乳がん、子宮頸がんの無料検診とあわせて、より一層のがん対策を進めてまいります。
 また、注目を浴びております昨年4月から始まりました脳梗塞患者を24時間体制で受け入れる輪番システム「tPAホットライン」でございますが、制度維持のため、財政支援を行い、患者が脳梗塞の治療に有効とされる薬剤 「t-PA」を使った治療が受けられるよう環境整備を図ってまいります。

 最後に、「地球環境にやさしいまちづくり」でございます。
 新しいごみ処理施設の整備でございますが、地元町谷部落はじめ関係部落から同意をいただき、誠にありがたく感謝をいたしております。市といたしましては、この地元部落の判断を真摯に受け止め、環境保全対策に最大限の配慮をした施設の整備に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
 最新の技術の動向を踏まえた最適なごみ処理システムの検討を行うとともに、環境影響評価調査などの作業を行い、平成30年3月の竣工に向けまして、住民の皆様に信頼される施設、循環型社会の拠点となる施設の整備を目指し、作業を進めてまいります。
また、汚泥再生処理施設についても、現在稼動中の市内4施設を集約し、平成26年度稼働に向けまして、施設整備を進めてまいります。
 さらに、マニフェストにございます、環境配慮推進計画の策定に取り組み、「地球環境にやさしいまちづくり」実現のため、市民の皆様や事業所などの理解と協力を得ながら今治市として実施すべき施策を体系化し、地域の特性を踏まえた効果的な温暖化対策を総合的かつ計画的に推進いたします。

 水道事業におきましては、全市域に均一な水道水やサービスを提供することを目指した「水道ビジョン」に基づいた事業のうち、まず、しまなみ送水に着手いたしますとともに、重要給水施設配水管整備、配水幹線の耐震化やブロック化及び老朽管の更新も継続し、施設の安全化も図ってまいります。

このほか、道路、港湾、下水道などの社会資本整備につきましても、順次、計画的に実施してまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。

 以上、予算規模といたしまして、一般会計は718億1千万円、特別会計は約505億8千万円、そして企業会計の約61億5千万円を合わせまして、全会計予算額は約1,285億4千万円となった次第でございます。
 平成23年度当初予算など、議案の大要と市政に対する所信の一端を申し上げました。

 昨年12月には、中村愛媛県知事が誕生いたしました。中村知事からは、「今治の産業集積を愛媛の宝としてこれからも伸ばしていきたい」との力強い言葉もいただいております。また、先月18日、私も参加させていただきましたが、県内の20市町との連携を深めていくという公約、「県・市町連携政策会議」を立ち上げられ、県内行政の一体化、住民サービスの向上に向けて動き出しておられます。本市も愛媛県とのゆるぎないパートナーシップを確立する中で、これからの市政運営に当たってまいります。

 今治の財産は今治を愛する市民の皆様です。市民生活の安心・安全を確保することはもちろんのこと、市民の皆様と市役所が一体となって、それぞれが持つ底力を発揮して、元気な今治市となるよう市政運営を行ってまいります。そして、「住んでよかった」「これからもずっと住み続けたい」と感じていただけるような、ぬくもりあるまちづくりに取り組んでまいります。このためには、いかなる困難に遭遇しようとも、真正面から立ち向かい、さらに精進を重ねていくことをお約束いたします。

 「日々新たなり」これが私の今年の決意でございます。市民の皆様のご期待にお応えし、昨日より今日、今日よりもいい明日をつかみとるため、大いなる決意と希望を持って魂を込めて挑戦しつづける覚悟でございますので、市議会をはじめ市民の皆様方のご指導、ご鞭撻、ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

 あわせて国会並びに県会の諸先生方、国、県そして関係機関の皆様方の深いご理解と暖かいご支援をお願い申し上げまして、開会のごあいさつとさせていただきます。

 なお、提案いたしております各案件の詳細につきましては、後ほど副市長の方からご説明いたしますので、ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。