トップページ市長室施政方針・あいさつ集平成23年 9月定例会

施政方針・あいさつ集

平成23年 9月定例会

 おはようございます。
 本日、第4回定例市議会を招集いたしましたところ、議員各位におかれましては、ご参集を賜り、開会の運びとなりましたことを、厚くお礼申しあげます。
 まず初めに、去る8月4日にご逝去されました本市功労賞を授与されております、故今井久仁恵さんに謹んで哀悼の意を表し、ご冥福をお祈りいたしますとともに、ここにおられます井出健司議員はじめ、ご遺族ご親族の皆様に心からお悔やみを申し上げます。
 今井久仁恵さんは、昭和33年に日本人として初めてオペラの殿堂、ニューヨーク・メトロポリタン・オペラハウスで、「蝶々夫人」を主演し、国際的プリマドンナとしての地位を不動のものとされました。その後、世界のオペラ界でご活躍される一方、歌の大使として国際親善にも尽くされ、昭和61年にはスペイン国王より日本人声楽家では初めての「文功勲章」を贈られております。また、平成11年の瀬戸内しまなみ海道の開通時には、アリアでオープニングを飾っていただきました。非常に残念でございますが、この場で、今井さんのご功績を偲び、市民の皆様とともに深く感謝の誠を捧げさせていただきます。

 さて、先日、近畿地方を中心に、死者・行方不明者が100名を超える、平成に入って最悪の被害をもたらした台風12号が上陸いたしました。被害にあわれた皆さんに、今治市民を代表して心からお見舞いを申し上げるとともに、不幸にして亡くなられた方々に対しまして、謹んで哀悼の意を表するものでございます。
 当市におきましても玉川の木地、龍岡(りゅうおか)などで、107世帯234名に対しまして避難勧告を発令したほか、波方、常盤では自主避難をされた方が6世帯おられました。一方、蒼社川大橋の上流右岸が増水した川の流れで一部崩落し、最悪の事態を想定し、約1万人を超える市民の避難を検討するまでに至りましたが、幸いにも応急措置が功を奏し、増水も徐々におさまり、甚大な被害には至らず安堵いたしました。また、2日間という長時間に亘る水防活動におきましては、市職員は勿論のこと、消防団、警察はじめ関係機関の皆様に大変ご尽力をいただきました。特に時間を争う被災箇所の応急復旧につきましては、建設業協会今治支部の皆様に大変心強い力添えをいただきました。ここで改めて、お礼を申し上げるとともに、今後とも、市民の安全・安心のために官民一体となった取り組みへのご協力をお願いいたしたいと思います。

 続きまして、去る8月2日から5日まで、経済成長の著しい中国の上海市、南通市、蘇州市へ「トップセールスと市内企業の海外展開の状況把握」をテーマに行って参りました。そのご報告をさせていただきたいと思います。
 今回の訪問は、世界に通用する「今治タオル」のイメージの確立のため、日々、努力をされております四国タオル工業組合からの強い要請を受けまして、「その一助になれば」との思いから実現したものでございますが、組合が地元タオル業界の皆さんと共に出展いたしました「第6回上海国際ギフト展」におきましては、トップセールスを行うことができました。特にレセプションパーティーのオープニングでは、中国の経済界関係者約250名が集まる中、出展関係者を代表して一番目に挨拶の機会を頂き、被災した日本からのメッセージのひとつとして、高品質で安心・安全なMade in Japanをアピールするとともに、1億人ともいわれる富裕層を抱える中国への、JAPANブランド「imabari towel」の輸出の促進と、ブランド名を第三者に登録されている商標問題を抱えていますので、マスメディアに向けたタオル産地「今治」のPRに努めて参った次第でございます。
 また、滞在中には、市内企業のご協力を得まして、楠橋紋織のグループ会社である南通楠橋紋織有限公司と日本食研のグループ会社である蘇州食研食品有限公司を訪れることができました。
 タオル製品の製造、販売を手掛けている南通楠橋紋織有限公司では、約650名の従業員が、1日2交代制で操業をしているということで、労働意欲のある若手従業員を中心にした「非常に可能性のある企業だな」という印象を強く持ちました。
 調味料の製造、販売や食品原料の輸入、販売を展開している蘇州食研食品有限公司では、「仕事で成功することは人類に最大の幸福をもたらす」という経営理念に基づきまして、中国全省に最低1品目は自社製品を展開することを目標に、41名の従業員一人ひとりが自分の役割を明確にし、全力で取り組む企業精神を強く感じることができました。
 今回の訪問で、林立する高層ビル群や、活気を呈している街を目の当たりにしますと、中国はまだまだ市場として開拓性、可能性があり、こうして頑張っておられる地元企業を大変頼もしく、また誇りに思う反面、それらの企業の産業力をいかに、私たちの地元、今治の雇用や経済活動へ波及させていくかという課題が浮き彫りになったような感もございます。
 そうした中、国内に目を移しますと、急激な円高が進行中でございまして、不安定な為替や大震災の影響による景気回復の遅れなど、地元経済界を取り巻く環境は、依然として厳しいものがございます。また、中国や韓国、東南アジアといった海外へ生産拠点をシフトする企業の動きも更に加速するものと予想されますので、本市といたしましても、業界と連携しながら、今後とも地元産業の振興と雇用の創出に、精一杯取り組んで参りたいと決意を新たにする中国訪問でございました。
 そんな折、時宜を得まして、今議会には、「今治市企業立地促進条例の一部を改正する条例制定について」提案させていただきました。地元企業の設備投資への意欲減退が懸念されるため、積極的な投資を促すことを目的とした設備投資奨励金と、低炭素型事業など時代に即した事業展開を促す低炭素型事業促進奨励金を新たに創設するとともに、既存の奨励金につきましても、地元企業からのご要望などを勘案いたしまして、要件の緩和などを行おうとするものでございます。是非、多くの企業にご活用いただき、地域の雇用促進、産業振興に役立てていただければと考えております。
 ところで、今月2日に、野田新内閣が発足いたしました。支持率を見ますと、国民の期待の大きさを窺い知るところでございますが、早速4日には、歴史的な水準の円高に対応するため、総合的な円高対策を早急に取りまとめる方針を確認し、3次補正予算には、雇用対策や中小企業の資金繰り支援、企業の国内立地への助成などの施策を盛り込むようでございます。とかくスタンドプレーが目立った鳩山、菅内閣とは、一味違う地道な努力の積み重ねにより、東北地方の復興は勿論のこと、国内産業の空洞化を防ぐためにも、全力投球での措置を講じることを期待するところでございます。

 さて、今議会に提案いたしました案件は、補正予算案が4件、条例案が13件、その他の議案が13件、報告が2件、合わせて32件でございます。
 その主なものについて申し上げます。
 まず、新しいごみ処理施設の整備についてでございます。
 今議会には、施設発注支援業務や用地測量委託料などの経費を計上しております。整備に向けての状況でございますが、環境影響評価の方法書につきましては、今週初めに縦覧を終え、現在、意見書の受付を行っております。今後、寄せられました意見を取りまとめまして、所要の手続きを進め、できるだけ早期に環境影響評価を実施し、平成30年3月の竣工に向けまして、住民の皆様に信頼される施設、循環型社会の拠点となる施設の整備を目指し、全力で取り組んで参りたいと考えております。
 続きまして、農林水産業費では、農業生産法人等が行う、安定生産に向けた機械等の整備に助成する「6次産業化産地ステップアップ事業」や、地域農業を支える集落営農組織の育成のための助成を行います「集落営農組織確保推進事業」のほか、地元から強くご要望がございましたプレジャーボートなどの放置艇対策と駐車場整備に係る「大浜漁港放置艇収容施設整備事業」予算などを提案しております。
 また、商工費では、国の制度を活用し、地元繊維産業の技術力を生かした「ご当地ファッション」の育成を行う、「定住自立圏地域創富力(そうふりょく)高度化調査事業」や、被災地への支援など精力的に活動をしておられます今治焼豚玉子飯世界普及委員会が第6回B級ご当地グルメの祭典 B-1グランプリに出展する経費の一部を助成する「B-1グランプリ出展事業」予算を提案しております。
 防災対策に関するものとしましては、新耐震基準となる前に建築した木造住宅の耐震改修に係る経費の一部を助成する「木造住宅耐震改修費補助金」をはじめ、住宅用火災警報器の設置普及促進を図るための経費や、小・中学校の耐震化のために、4小中学校について耐震診断、耐震補強実施設計、改修設計に係る経費を計上しております。
 また、「安全緊急対策事業」といたしまして、職員による安全緊急パトロールを実施し、防災のために早急に実施する必要があるとされた農業用水路やため池等の修繕費、漁港施設の補修工事、道路の路側改良工事、舗装改良工事や河川の浚渫工事など維持補修に係る経費を計上しております。
 これらのほか、県の内示に合わせた土地改良事業やがけ崩れ防災対策事業、台風や大雨警報等に係る水防活動費、利用者から要望の多くございました桜井スポーツランドのトイレの水洗化工事、また、地方航路運航費補助金などにつきまして所要の予算を計上させていただいております。
 条例案では、先ほど申し上げました「今治市企業立地促進条例の一部を改正する条例制定について」や、景観法に基づきまして、豊かな自然環境に恵まれた今治らしい良好な景観形成を守るために、開発行為等の際に、周辺の景観への配慮を促す「今治市景観条例制定について」などを提案しております。
 また、大洲市に本社を構える(株)カタヤマが、県内2店舗目を新都市に出店していただけるということで、仮契約を締結し、新都市整備事業用地の財産の処分についての議案を提案いたしております。
 なお、提案いたしております案件の詳細につきましては、後ほど副市長から説明申し上げますので、よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

 最後になりましたが、もう一点申し添えたいと思います。
 議員各位、市民の皆さんにご心配をおかけしております、新都市に出店を予定している大型ショッピングセンターについてでございます。私が、拙速に申し上げることは、先方にご迷惑がかかることでもありますので差し控えたいと思いますが、土地の引き渡し日から5年以内に施設建設をするという土地譲渡契約の内容に沿って、出店の検討をしていただいているという報告を受けていますので、よろしくご理解のほどお願い申し上げまして、開会に当たってのご挨拶とさせていただきます。