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施政方針・あいさつ集

平成28年度 施政方針

 本日、平成28年の第2回定例市議会を招集いたしましたところ、議員各位におかれましてはご参集を賜り、開会の運びとなりましたことを厚くお礼申し上げます。

 さて、平成28年度の各会計予算をはじめとする諸議案のご審議をお願いするにあたり、平成28年度の市政運営につきまして、所信の一端と、重点施策の大要について申し述べ、議員各位並びに市民の皆様方に対しまして、ご理解とご協力をお願い申し上げたいと存じます。

 本市は、早いもので、12市町村が合併し新今治市が誕生して以来、すでに12年目を迎えておりますが、現在、人口減少の進展という喫緊の課題に直面いたしております。1980年の19万7千人をピークに人口が減少に転じ、昨年の国勢調査時点では15万8千人、2040年には人口ビジョンにおいて11万3千人にまで減ると予想いたしております。
 一方、国におきましても、昨年の国勢調査の速報値によると、1920年の調査開始以来、はじめて総人口が減少に転じる中、東京一極集中が続いている状況にございます。
 現在、2008年に始まった我が国の人口減少が加速度的に進むとの問題認識から、将来にわたって活力ある日本社会を維持するために、地方創生の取組を進めておりますが、国が進めております経済対策の効果は、未だ地方では十分に実感できず、都市部との格差拡大が懸念されており、地域経済の活性化は不可欠であります。

 こうした中、本市は、今後とも諸課題を乗り越え、持続可能な市政運営を目指していくため、平成27年度において、今後10年間のまちづくりの指針となる「第2次今治市総合計画」を策定いたしました。本市の10年後に目指すべき将来像を、「ずっと住み続けたい“ここちいい(心地好い)”まち いまばり あの橋を渡って 世界へ 未来へ」といたしております。
 それを実現するための原動力として、人口減少の抑制に向けた「ふるさと共創システム」を重点施策と位置付け、「共に働く」「共に育む」「共に感じる」をキーワードに、安定した雇用による人口流出の抑制、出会いから子育てまでの環境の充実による出生数の増、本市の魅力創出による交流人口の増、そして、これらの好循環による地域活性化を目指しております。
 これは、本市の未来に向けた地方創生の取組をより一層加速させるため、昨年10月末に公表いたしました「今治市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を反映したもので、その総合戦略においては、「だれもがこの地で元気に働けるふるさとを創る」「未来を担う子どもたちをみんなで育むふるさとを創る」「だれもが訪れたいと感じる魅力あふれるふるさとを創る」、そして「中心部と周辺部が連携した日本でいちばん住みたい地域を創る」の4つの目標を掲げており、その実現に向けて、全力で取り組んでまいります。

 そこで、平成28年度は、人口減少に対して、真剣に立ち向かうための地方創生策として、「若者人材定着の促進」「国家戦略特区の制度を活用した学園都市構想の実現」「今治ブランドの推進」に重点を置きながら、私の就任から今日まで、道筋をつけ育て上げてきた政策をさらに推し進め、花開かせたいと考えております。新たな未来への布石を打つためにも、積極果敢に市政を推進してまいります。
 まず、「若者人材定着の促進策」として、「今治に住み続ける人を増やす」、また「今治で働く人を増やす」ため、市外から今治への人の流れをつくってまいります。
 市外から移住する「働き手世帯」、「子育て世帯」を対象とした、個人の住宅取得費に対する助成制度、また、市外からの雇用者の拡大と企業等の人材確保のために、社宅を建設する企業等に対する支援制度を創設いたします。
 併せて、市外から中心市街地区域へ移住するすべての方を対象とした、個人の住宅取得費に対する助成制度、また、中心市街地区域に社宅を建設する企業等に対する支援制度も創設いたします。
 さらに、県と連携して、県外から移住する「働き手世帯」、「子育て世帯」が空家を改修する費用や、家財道具の搬出等に要する費用を補助する「移住者住宅改修支援事業」を新たに実施し、特に人口減少の著しい周辺地域等への移住者に対しては、市独自の上乗せも行ってまいります。
 次に、「国家戦略特区」についてでございます。
 本市は、今年1月に、地方創生特区の第2弾として正式に国家戦略特区に指定されたことから、長年の宿願である学園都市構想の実現に向けて、企画課を中心に新たな部署を設け、庁内一丸となって取り組んでまいります。本年度には、規制改革の方向性が示されるものと考えておりますが、これから活発化するであろう国家戦略特別区域会議の議論を注視し、市民の皆様のご理解をいただきながら、精一杯取組を進めてまいります。
 次に、「今治ブランドの推進」についてでございます。
 本市が誇る、自然、景観、歴史文化、山海の食材などの多彩な地域資源をはじめ、まちの産業、市民活動、生活環境の整備や地域活性化の取組など、「行ってみたい」、「住んでみたい」と思える、さらには、「ずっと住み続けたい」と実感できるような本市の魅力や価値を、国内にとどまらず世界に向けて「魅力ある今治・元気な今治」としてアピールすることにより、イメージの向上と地域の総合力を高め、地域ブランド力の強化を図ってまいります。
 このほか、本市の基幹産業であるタオル・造船をはじめとする地域産業の振興や医療、福祉の充実、来年に迫ったえひめ国体への対応など、重要課題についても対応を加速化することとしております。

 さて、平成28年度当初予算につきましては、合併算定替終了後の普通交付税について、特例分の約7割の復活が実現したものの、3割は確実に減額されることを考慮し、5年間の激変緩和期間が終わる平成32年度以降の非常に厳しい財政運営に対応できるよう、事業のスクラップアンドビルドを行い、予算編成に臨んだところであります。
 歳入では、個人市民税において微増を見込むものの、法人市民税においては、タオル製造業などが好調を維持している一方で、法人税割の税率引下げの影響のほか、造船業や海運業等の主力産業にやや陰りが見られることなどから、市税収入は、前年度当初予算と比較して約2億6千万円の減収を見込んでおります。また、地方交付税は合併特例措置の縮減等により、13億円減少する見通しとなっております。さらに本年度は、新都市第1地区における企業の立地・操業開始が相次ぐなど、地域経済の活性化が期待されるところでありますが、立地奨励金など一時的な財政需要に対応するため、財政調整基金から2億円、また公債費の支出に充当するため減債基金から17億円取り崩す予算を計上しております。
 歳出では、(仮称)高橋浄水場の整備や島しょ部人権センターの整備にかかる予算、愛顔つなぐえひめ国体リハーサル大会の運営経費を計上したほか、防災施設等の整備においては、防災情報通信システムの整備や小中学校の改修、西消防署波方分署、常盤消防詰所及び朝倉消防詰所の建替えにかかる予算、また昨年度に引き続き、新ごみ処理施設等の整備を進める予算を計上しております。

 それでは、平成28年度に実施する重要な施策につきまして、今治市基本構想の7つの「施策の大綱」に沿って、ご紹介を申し上げます。

 1つ目は、「健やかに安心して暮らせるまちづくり」でございます。
 まちづくりの主役である市民が、子どもからお年寄りまで住み慣れた地域で互いに支えあい、生涯を通じて健やかに安心して暮らせるようなふるさとを築いてまいります。
 まず、結婚から妊娠・出産・育児と切れ目なく支援してまいります。
 結婚につきましては、男女間の縁結びのきっかけづくりとなるよう「出会い交流応援事業」を引き続き実施し、結婚に向けた環境を整えてまいります。
 妊娠・出産につきましては、国の不妊治療の助成拡充に対応して予算を大幅に増額し、年間助成回数の制限を撤廃するとともに、新たに県内初となる男性不妊治療への助成を開始いたします。また、昨年から実施しております不育症の検査や治療を対象とした助成も継続して実施し、不妊などに悩む一人でも多くの方の出産の希望がかなえられるよう支援してまいります。
 子育て支援につきましては、子育てに関する様々なニーズに対し、子ども・子育て支援事業計画に基づき、子育て支援を充実し、その実現に努めてまいります。
 島しょ部におきましては、平成27年度から運営を開始した宮窪認定こども園に続きまして、本年度から、吉海、伯方、上浦、大三島の4保育所を、幼保連携型認定こども園として運営いたします。これにより、島しょ部でも、全ての地域で、長年の懸案であった幼稚園教育が実施されることになり、保育所と幼稚園の利点を最大限に生かしながら、子ども達が集団生活の中で様々な体験を通して、切磋琢磨しながら成長していくことを願っております。
 立花中学校地域におきましては、市内民間事業者が幼保連携型認定こども園に移行するための施設整備に対し、補助金を支出することとなっており、この施設の完成により、災害時等において施設の安全安心が確保されるとともに、民間活力の有効活用を図ることが可能となります。
 長年の懸案でございました病児保育事業につきましては、平成29年度からの運営開始に向けて、施設整備等に取り組んでいただけることとなりました市内民間事業者に対して、その整備費用を補助してまいります。
 このほか、児童扶養手当につきまして、本年8月分から、第二子以降の加算額を拡大し、12月から支給額を引き上げてまいります。
 次に、高齢者福祉でございますが、第6期高齢者福祉計画・介護保険事業計画に基づき、すべての高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らせるよう、在宅医療・介護の連携、認知症対策、生活支援・介護予防サービスの基盤整備等の事業を推進してまいります。本年度は、特別養護老人ホーム広域型1施設、地域密着型1施設、グループホーム3施設の整備にかかる助成を行い、施設入所待機者の解消を図ってまいります。
 また、生活習慣病の早期発見・早期予防と、重症化予防につなげるため、今まで集団検診のみ実施していた大腸がん検診について、本年度より個別検診も実施し、かかりつけ病院での受診も可能とするなど、死亡率の高い大腸がんの検診受診率の向上を図ってまいります。
 高齢者見守り事業につきましては、一人暮らし等の高齢者のうち、見守りが必要な方を対象に、現在200名の見守り推進員に、定期的に安否確認をしていただいております。本年度より、新たに波方地区において20名を増員し、地域コミュニティづくりを支援するとともに、介護予防の推進を図ってまいります。
 次に、障害者福祉につきましては、平成25年6月に制定された「障害を理由とする差別の解消に関する法律」、いわゆる障害者差別解消法が、本年4月に施行されることに伴い、その理念を推進するため、まず市職員すべてが障害や障害のある方を理解し、適切な配慮が行えるよう「(仮称)応対のしおり」を作成し、共生社会の実現に寄与してまいります。
 さらに、生活困窮者の自立相談支援策といたしまして、平成27年度から「くらしの相談支援室」を開設し、悩み、困りごと、不安などをじっくりお聞きする中で、一緒に解決手段を見出してまいりました。本年度は、生活保護世帯の中学生を対象とし、教員OB等の学習支援員、また学生ボランティアの協力も得ながら、個別訪問及び教室方式による学習支援事業をスタートさせ、親世代の貧困が子どもに連鎖することを断ち切ってまいります。

 2つ目は、「豊かな心と生きる力を育むまちづくり」でございます。
 市民一人一人の豊かな心を育み、子どもたちの生きる力をみんなで育むふるさとを築いてまいります。
 小中学校の耐震化につきましては、子どもたちの安全安心を重視するとともに、災害時における地域の避難所として市民の方々の安全を確保するためにも、順次対策を進めてまいりましたが、本年度には市内すべての小中学校において、耐震化工事が完了いたします。今後は、これまで改修できなかった箇所の整備や、学校施設の老朽化に伴う長寿命化対策などを進めてまいりますが、本年度は、屋内運動場に吊り天井がある、小学校3校の落下対策等を行うことといたしております。
 次に、来年に迫りました「愛顔つなぐえひめ国体・えひめ大会」に向け、これまで進めてまいりました競技会場の関連整備も完了し、いよいよ今年の7月~9月にかけて、6競技のリハーサル大会が順次開催されます。1年前イベント、花いっぱい運動、市内の小中学生による手づくりのぼり旗の作成などを通して、大会への機運を高めてまいります。
 次に、新都市の市営スポーツパークテニスコートに隣接して整備を進めております、人工芝のサッカーコートにつきましては、先日発表がありましたFC今治が整備いたします(仮称)今治スタジアムより一足早い、来年3月末の竣工を目指し、JFAアカデミー今治の選手の皆さんをはじめ、小・中・高校生や多くの市民の皆さんに利用していただけるよう整備を進めてまいります。
 一方、JFAアカデミー今治が開校して1年がたちましたが、現在、選手の皆さんが日々熱心に練習しております桜井海浜ふれあい広場のサッカー場におきましては、夜間照明設備の設置工事を行い、未来の「なでしこ」を目指す選手達をアシストしてまいります。
 そして、一昨年は、村上水軍博物館が、和田竜氏の小説『村上海賊の娘』が本屋大賞を受賞後、数々のメディアに紹介され、それまでの2倍近くの入館者数を記録するなど、飛躍の年となりました。本年度は、玉川近代美術館と大三島美術館が、ともに30周年を迎えるに当たり、両館が所蔵する貴重な浮世絵の交換展示を企画しており、たくさんの方々に足を運んでいただけたらと思っております。もちろん、「ところミュージアム」や「伊東豊雄建築ミュージアム」をはじめとする美術館からも、小さくも特色ある地域のミュージアムの良さを発信してまいります。

 3つ目は、「みんながつながり支えあうまちづくり」でございます。
 ふるさとをより良くするため、市民一人一人が、あるいは、市民と行政がつながりを持ち、互いに支えあうふるさとを築いてまいります。
 少子・高齢化等により人口減少が顕著な島しょ部地域におきまして、都会から意欲ある若者を、地域おこし協力隊として採用し、任期を終えた13人の若者のうち、11人がそれぞれの地に定住するなど、地域を変えていく新しい力になっております。また、「地域自立活性化推進事業費補助金」制度により、支所地域間の連携を図りつつ、住民の創意と工夫に基づいた地域の自立的発展をめざす各種事業に対し、支援を継続し、地域力の向上・強化に努めてまいります。
 それから、昨年7月に開始しました市政懇談会「市長と語ろう」でございますが、現在までに20地区にお邪魔させていただき、本年8月を目途に残り7地区を終える予定でございます。今後とも、市民の皆様からのご意見、ご提言などをお聞きし、市政へ生かしてまいりますとともに、本年4月から施行される障害者差別解消法に対応するため、公式ホームページのウェブアクセシビリティを向上させる改修等を行い、本市の様々な取組を強く発信するなど、広報広聴機能を高めてまいりたいと考えております。
 このほか、伯方地域の人権施策の拠点施設である伯友会館の老朽化等に伴い、長年の懸案であった島しょ部の広域的な人権施策の中心的な役割を担うため、旧伯方中学校跡地に島しょ部人権センターを整備し、さらなる人権啓発活動の充実を図ってまいります。

 4つ目は、「安全・安心で快適に暮らせるまちづくり」でございます。
 だれもがこのまちで安全・安心・快適に住み続けられるようなふるさとを築いてまいります。
 阪神淡路大震災から21年、東日本大震災からもうすぐ5年が経過いたしますが、毎年のように様々な災害が発生し、尊い生命が奪われております。昨年9月には、茨城県常総市の鬼怒川氾濫による水害があり、蒼社川をはじめとする大小様々な河川を抱える本市においても、あらゆる事態を念頭に置き、豪雨災害に対する備えを怠らないことが重要であると、再認識したところでございます。
 これらの災害を教訓に、あらゆる危機に際して、市民の生命と財産を守り抜くことのできる安全安心なまちづくりを進めるため、引き続き「自助・共助・公助による減災」をテーマに、防災・危機管理体制の強化を図ってまいります。
 本庁、支所において、職員の研修、災害対応訓練を行い、災害対応能力の向上に努めるとともに、関係機関、団体とも連携しながら、自主防災組織や防災士の育成などに取り組んでまいります。
 ハード整備につきましては、災害時の情報伝達を、より迅速かつ確実なものとするため、緊急防災情報伝達システムの構築に取り組んでおります。本市は複雑な地形であるがゆえに整備は困難を極め、またその費用は巨額になることが予想されることから、伝達手段の一つとして、費用対効果に優れたコミュニティFMを活用してまいります。
 そのほか、災害対応の中枢となる防災拠点施設の整備、西消防署波方分署における既存庁舎の建替え及び既存大型車庫の改修、消防団員の活動拠点である常盤消防詰所と朝倉消防詰所を整備してまいります。
 また、本年度は蒼社川にかかる榎橋の架け替えに着手するほか、老朽化等により危険が生じる恐れのあるトンネルや、橋りょうをはじめ、河川や公園施設、港湾、漁港、農業水利施設につきましても、必要な対策を早急に講じてまいります。
 次に、空き家対策でございますが、平成27年度に実施いたしました空家実態調査の成果をもとに、本年度は特定空家の実態把握を行ってまいります。
 次に、上水道事業につきましては、市民により安全でおいしい水を安定的に供給するため、(仮称)高橋浄水場の整備に取り組んでまいります。膜ろ過方式の採用により高度浄水化を図るとともに、民間のノウハウを活用して効率的かつ経済的な事業運営を行うため、本年度は、設計・建設・維持管理を一体的に行う事業者の選定を行い、平成33年の完成を目指して、着実に整備を進めてまいります。

 5つ目は、「美しい地球を未来へつなぐまちづくり」でございます。
 本市の美しい自然環境を守り育てるとともに環境保全に努め、いつまでも良い環境で暮らし続けることができるようなふるさとを築いてまいります。
 まず、環境美化の推進並びに啓発活動を目的とした寄附金を活用した「美しいまちづくり推進事業」につきましては、ボランティア清掃活動に対する支援、環境フェスティバル等の啓発事業のほか、新たに不法投棄防止策として監視カメラの導入を予定しております。市民と行政の協働の輪を一層拡充し、市民の皆さんの美化意識の向上を図り、今治市をごみのない美しいまちにしたいと考えております。
 次に、合併処理浄化槽維持管理費への補助でございます。
 合併処理浄化槽は、適正な維持管理が行われないと河川等の水質汚濁や悪臭の原因となります。生活排水による公共用水域の水質汚濁を防止し、生活環境の保全を図るため、合併処理浄化槽の維持管理費用に対する助成制度を創設し、適正な維持管理の向上を目指してまいります。
 次に、普及が進んでいる太陽光発電に替わり、家庭における省エネルギーの推進、新エネルギーの導入支援を図るため、家庭用燃料電池及び家庭用蓄電池の補助制度をスタートし、地域レベルでの環境負荷の低減に取り組んでまいります。

 6つ目は、「誇りに思える魅力があふれるまちづくり」でございます。
 たくさんの人が今治を訪れ、住む人が誇りに思えるように、魅力あふれる交流とにぎわいを創造するふるさとを築いてまいります。
 まず、みなと再生事業における中核施設となりますみなと交流センターが、今年の夏にオープンいたします。今治港の「交通」の港から「交流」の港への変革は、近接する中心市街地において、多様な交流を生む原動力になると期待いたしております。今後は、みなと再生事業の完了を目指し、海のコンコースなど、残された周辺の整備を進めてまいります。
 次に、中心市街地の活性化でございます。
 中心市街地の再生を加速させるため、第2期中心市街地再生計画をスタートいたします。まちなか居住や遊休不動産の活用を促進するとともに、中心市街地エリア一円に人を呼び込む取組を引き続き支援してまいります。さらに、対象区域を拡大して商店街の空き店舗に出店する新規商業者を育成・支援するほか、空き店舗の稼働のための改修を支援するなど、商業活性化にも取り組んでまいります。
 次に、今治新都市につきましては、イオンモール今治新都市の本年春のグランドオープンが目前となり、賑わいを創出する交流拠点としての役割が期待されております。また、昨年、産業用地クリエイティブヒルズが完売いたしましたので、立地企業の数年後のフル操業に向け、引き続き奨励金等により支援をしてまいります。
 次に、サイクルシティ構想の推進でございます。
 快適で充実したサイクリング環境を整備し、交流人口の拡大と地域の活性化につなげるために、平成27年度において、自転車に特化した地域再生計画「いまばりサイクルシティ構想」の素案を策定いたしました。本年度は、正式な「地域再生計画」として、内閣総理大臣の認定を受けた後、サンライズ糸山などサイクリストの受入れ拠点の整備・充実や、雇用・収益事業の創出につながる人材育成策、商品開発など、具体的な施策の検討を行ってまいりたいと考えております。
 また、来たる10月30日には、愛媛、広島両県、及び沿線自治体など関係団体と連携して、参加定員約3,500人規模の国際サイクリング大会「サイクリングしまなみ2016」を開催いたします。多くの方に、「サイクリストの聖地」しまなみ海道を訪れていただけるよう、国内外に積極的に情報発信してまいります。

 7つ目は、「産業の飛躍と創造に満ちた活力あるまちづくり」でございます。
 今治の強みを生かし、まちの活力を生み出す産業の振興や雇用創出に向けたふるさとを築いてまいります。
 まず、海事産業でございますが、現在の海運市況は、船種により商用船の船価が低迷しているなど、不安な要素を抱えているものの、造船各社は様々な創意工夫により、受注を維持しております。しかしながら、国内外の造船業界において競争力を維持・拡大するためには、ここ数年の慢性的な労働力不足が課題となっており、人材確保対策への取組が急務であります。市内の造船会社や舶用企業が会社の垣根を越え、地域の造船人材を育成、確保するために設立した「今治地域造船技術センター」が核となって研修内容の拡充を図り、造船人材の育成・確保を強化する取組を、積極的に支援してまいります。
 次に、今治タオルでございますが、昨年のパリ同時多発テロの影響で、四国タオル工業組合が予定していたパリへのアンテナショップ出店が中止になったことは、誠に残念でございました。当組合を中心に、売り上げの大部分をしめる国内においては、「今治タオルブランド」の浸透率をさらに高めるとともに、海外市場においては、環太平洋連携協定、いわゆるTPP大筋合意を受けた関税撤廃を輸出拡大の好機ととらえ、国際的に通用する「JAPANブランド化」を目指す取組を、積極的に支援してまいります。
 県指定伝統的特産品である菊間瓦におきましては、本市の伝統産業である桜井漆器とのコラボレーションによる新商品開発に向けた取組が始まり、第一弾として菊間瓦に漆器の技法を施した花器や置物、コースターが商品化されております。地域ブランド「菊間瓦」の産地としてのPR活動に加え、魅力ある商品づくり、販路開拓等への取組に対しても支援してまいります。
 そして、「新産業創出支援事業」を行う今治地域地場産業振興センターをはじめ、地域の活性化に寄与する起業家の育成を目的として創業支援に取り組む、今治商工会議所や市内金融機関を引き続き支援してまいります。
 また、本年1月に「就職支援ホームページ・ハタラク」を開設し、市内外の若者に対して産業や市内企業の就職情報を発信する今治地区産業雇用促進協議会を支援することで、今治で働く若者を増やし、企業の人材確保を支援してまいります。
 農業政策につきましては、しまなみ海道の知名度向上により、本市の農業の魅力を発信し、農業体験を通じて都市の住民との交流促進を図り、都市部からの就農希望者の受け入れを推進してまいります。また、農地中間管理事業を活用し、担い手へ農地を集積、集約化し、生産性の高い農業につなげると共に、優良農地を守ってまいります。また、地産地消や食育、有機農業の推進など、「食と農のまちづくり」に関する施策も、引き続き実施してまいります。
 鳥獣被害防止対策につきましては、守りの防護柵対策や攻めの捕獲活動への支援を継続するとともに、松山市との連携を強化して有害鳥獣の捕獲を実施し、被害の軽減を図ってまいります。
 森林政策につきましては、森林が我々にもたらしてくれる、おいしい水、きれいな空気、美しい自然が確保されるよう健全な森林を守り育てることを推進してまいります。
 水産業の振興につきましては、引き続き増殖場整備、稚魚放流など、水産資源の保護及び安定供給の確保を図るとともに、ブランド力の向上や魚食普及に努め、水産業の活性化に取り組んでまいります。

 本年度の重要な施策につきまして、7つの「施策の大綱」に沿って、ご説明してきましたが、これらを実施する上での土台となります、道路、上水道、下水道などの社会資本整備につきましても、順次、計画的に実施してまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。

 以上、予算規模といたしまして、一般会計は786億円、特別会計は約481億6,000万円、そして企業会計の約151億円を合わせまして、全会計の予算額は約1,418億6千万円となった次第でございます。
 平成28年度当初予算など、議案の大要と市政に対する所信の一端を申し上げましたが、私は、平成21年2月の市長就任以来、「市長の顔が見える、市民に身近な行政」「愛郷無限」そして「新市の一体感の醸成」を市政運営の基本理念に掲げ、住んでよかったと実感できるまちづくり、未来を拓く「いまばり」づくりに向けて、全力で取り組んでまいりました。
 本市には、他に類を見ない多様な地域資源の蓄積があります。市民の総力を結集し、まさにオール今治で、直面する時代の課題を乗り越え、「人も地域も輝く今治」を目指してまいります。
 「世界に輝く今治」を実現できると信じ、全力でひたむきに努力を続けてまいる覚悟でございます。流した汗は、きっと報われると信じております。市議会を始め市民の皆様方のご理解とご協力を、これからもよろしくお願い申し上げます。
 あわせて国会並びに県会の諸先生方、国、県そして報道関係などの関係機関の皆様方の深いご理解と温かいご支援をお願い申し上げまして、開会のごあいさつとさせていただきます。
 なお、提案いたしております各案件の詳細につきましては、後ほど副市長の方からご説明いたしますので、ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。