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施政方針・あいさつ集

平成30年度 施政方針

 本日、平成30年の第2回定例市議会を招集いたしましたところ、議員各位におかれましてはご参集を賜り、開会の運びとなりましたことを厚くお礼申し上げます。
 さて、平成30年度の各会計予算をはじめとする諸議案のご審議をお願いするにあたり、平成30年度の市政運営につきまして、所信の一端と、重点施策の大要について申し述べ、議員各位並びに市民の皆様方に対しまして、ご理解とご協力をお願い申し上げたいと存じます。

 目まぐるしく変わる社会情勢の中で、本市を取り巻く環境は、少子高齢化の進行や人口減少をはじめ、南海トラフ巨大地震や豪雨など災害に対する減災・防災への取組、更新時期を迎える公共施設の改修・更新費用の増加、多様化・複雑化する市民のニーズへの対応等が、求められています。
 こうした変化に対応していくためには、市民の皆様と行政がしっかりと連携を図り、オール今治で、効率よく行政を進めるとともに、本市の持つ自然、文化、歴史、産業等のあらゆる資源を活用し、魅力のあるいまばりづくりをしていくことが重要であります。
 先人たちの知恵と努力を守り育てるとともに、50年後、100年後にも孫や曾孫の世代が、今治を愛しそして、幸せに暮らしていけるような「ふるさと今治」をつくり上げていくことを目指していきたいと考えております。

 さて、私が市長に就任する以前より、長い時間をかけて進めてまいりました市内4つのごみ処理施設を集約した合併の最大の成果のひとつである新ごみ処理施設「バリクリーン」が、いよいよ今月末に竣工いたします。
 新ごみ処理施設は、地域の皆様に尊いご理解とご英断をいただいたことで、平成26年2月に着工いたしました。昨年11月には焼却炉の完成に伴い火入式を執り行い、12月以降、試験運転を行いながら各種の性能試験を行っておりますが、今月末には全ての検査を終えて、4月から本稼働となります。
 当施設は、本市で初めて設計から建設・運営までを一括して発注し、民間事業者のノウハウを最大限に生かした運転管理が行われます。また、安全性はもちろんのこと、ごみを焼却したときに発生する熱を利用した発電事業により、施設全体の消費電力をまかなうだけでなく、余剰電力の売電収入を確保でき、運営の経費を大幅に削減できるなど経済性にも優れております。
 さらには、環境啓発や体験型学習など環境学習の拠点としての機能や、災害時の避難所としての役割も兼ね備えており、「21世紀の先進的なごみ処理施設」として本稼動後は市内や県内のみならず、全国各地から視察に来ていただけるような施設であると自負しております。
 「安全・安心で人と地域と世代をつなぐいまばりクリーンセンター」であり続けるよう決意を新たにして、万全の体制で施設の運転管理に努めてまいります。

 続きまして、大学獣医学部についてでございます。
 これまで羽藤市長に始まり、5代にわたる歴代市長が、不断の努力を積み重ねてまいりました大学誘致がようやく実を結び、いよいよ来月4月に、岡山理科大学獣医学部が開学する運びとなりました。
 我が国は、かつて経験したことのない本格的な人口減少社会に突入しておりますが、大学の開学は、今治に多くの若者が集まる、魅力と活力に満ちあふれるまちづくりの一歩になります。
 先達の思いを受け継ぎ40年来の悲願でありました学園都市スタートの年として、志の高い意欲に満ちた優秀な学生が、本市で充実した学生生活を送れるようお迎えしたいと考えております。
 100名を超える教職員を配置し、他に類を見ない充実した教育環境を備えた西日本初の私立獣医学部として、その土台を造り上げ、また、この地に根差し、地域とともに発展できるようしっかりと支援してまいります。

 さて、昨年2月に3期目の市政を担わせていただくこととなりましたが、今年度の予算につきましては、これまで9年間で、醸成してきたことを形にし、成長させるとともに、次の世代にしっかりと引き継いでいかなければならないという理念で、編成いたしました。
 本市が将来にわたって成長していくことができるよう市民のニーズをしっかりと把握して事業の優先順位付けを行い、限られた財源を必要な事業に重点配分いたしました。
 それでは、平成30年度に実施する重要な施策につきまして、今治市総合計画における基本構想の7つの「施策の大綱」に沿って、ご説明を申し上げます。

 1つ目は、「健やかに安心して暮らせるまちづくり」でございます。
 まちづくりの主役である市民が、子どもからお年寄りまで住み慣れた地域で互いに支えあい、生涯を通じて健やかに安心して暮らせるようなふるさとを築いてまいります。
 子育て支援につきましては、病児保育事業におきまして、子どもが病気になり仕事等の事情で看ることができない場合に、安心して預けられるよう支援を充実してまいります。
 そのほか、国による1号認定の利用者負担額の上限額基準の見直しにあわせて、市の保育料の一部についても見直をいたします。
 また、「ファミリー・サポート・センターひとり親支援事業」を立ち上げ、利用料金の一部を補助することにより、ひとり親家庭の経済的負担を軽減し、自立を図ってまいります。
 新生児の聴覚検査につきましては、聴覚障害の早期発見・早期療育に繋げ、難聴児の言語発達に良い影響を及ぼすことができるよう費用の一部負担を開始し、実施率100%を目指してまいります。
 今後も子育て世代の経済的負担等を軽減することにより若いパパやママを応援してまいります。
 次に、高齢者福祉では、「地域包括ケアシステム」の深化・推進を目指し、平成30年度から平成32年度を計画期間とする「第7期高齢者福祉計画・介護保険事業計画」を策定しております。
 今年度より、入院医療から在宅療養への円滑な移行や安定的な在宅療養生活継続のため、在宅医療・介護連携に関する相談、支援を行う窓口を設置します。
 認知症施策につきましては、認知症初期集中支援チームを設置し、認知症の人やその家族に対して早期に支援を行ってまいります。
 次に、障がい者福祉では、医療的ケア児が入院したときの医療機関従事者とのコミュニケーション支援制度の創設や、重症心身障害者に対する訪問看護事業所での日中一時支援の開始など、障がい児や日常的に介護をしている家族への支援体制の充実に努めてまいります。
 医療につきましては、医師不足等による二次救急医療体制の存続が懸念されておりますが、安心して暮らせる救急医療体制を維持するため、今治市医師会と連携し愛媛大学医学部付属病院の支援を受けて、地域の医療を守ってまいります。

 2つ目は、「豊かな心と生きる力を育むまちづくり」でございます。
 市民一人一人の豊かな心を育み、子どもたちの生きる力をみんなで育むふるさとを築いてまいります。
 小中学校につきましては、昨年度から3か年の予定で実施しております小学校3校の屋内運動場の吊り天井落下防止対策工事のほか、立花小学校の校舎改修工事等を実施し、次代を担う子供たちの安全・安心を重視した教育環境の実現に向け取り組んでまいります。また、災害時における地域の避難所として市民の安全性確保のためにも、今後も引き続き、公共施設の改修や長寿命化対策を進めてまいります。
 中央公民館におきましては、生涯学習の拠点として各公民館の中核的な役割を担い、また、市民ホールとして年間を通じて多くの方に利用いただいておりますことから、耐震診断を実施し、補強計画案などの耐震化構想を策定し、安全性の確保に努めてまいります。

 3つ目は、「みんながつながり支えあうまちづくり」でございます。
 ふるさとをより良くするため、市民一人一人が、あるいは、市民と行政がつながりを持ち、互いに支えあうふるさとを築いてまいります。
 人権施策では、「明るく住みよい人権尊重のまちづくり」を実現するために必要な施策を、総合的かつ計画的に推進するために、第3次基本計画を策定いたします。
 次に市民が共におこすまちづくり事業では、行政からテーマを提示し、市民活動団体やNPO法人、更には民間企業など多様な主体からなる連合体を対象に募集する「テーマ型協働事業」を新設し、官民連携して地域課題の解決に取り組んでまいります。

 4つ目は、「安全・安心で快適に暮らせるまちづくり」でございます。
 だれもがこのまちで安全・安心・快適に住み続けられるようなふるさとを築いてまいります。
 東日本大震災から7年、熊本地震からもうすぐ2年が経過し、記憶の新しいところでは、昨年7月に九州北部地域を豪雨災害が襲うなど、毎年のように様々な災害が発生し、尊い生命が奪われております。
 本市においても昨年9月の台風18号では、人的被害はほとんどなかったものの多くの被害を受け、国から激甚災害の指定を受けるなど、改めて自然の脅威、猛威を感じるところであります。
 これらを教訓に、あらゆる危機に際して、市民の生命や財産を守り抜くことのできる安全安心なまちづくりを推進するため、引き続き「自助・共助・公助による減災」に努めてまいります。本庁、支所においては、職員の研修、災害対応訓練を行い、職員の防災力の向上を図ってまいります。また、自主防災組織の活性化や、防災士の育成などの取組を進めてまいります。今後も、各関係機関、消防団、自治会及び自主防災会、建設業協会などのご協力もいただきながら、官民一体となって、防災対策・危機管理体制の強化を図ってまいります。
 ハード整備につきましては、平成29年度より常設しました災害対策本部室にまもなく完成いたします災害管理システムを活用し、現場情報や気象情報等、災害時の各種情報の集約、処理、伝達までを一元的に管理し、対応力を強化してまいります。あわせて、同報系防災行政無線施設の整備やコミュニティFMの可聴エリアの拡大を行い、災害管理システムと連動させることにより、住民への緊急防災情報伝達及び災害対応能力の強化を図ってまいります。
 また、老朽化等により危険が生じる恐れのあるトンネルや、橋りょうをはじめ、河川や公園施設、港湾、漁港、農業水利施設につきましても、定期的な点検を実施し、必要な対策を講じてまいります。
 次に、上水道事業につきましては、将来にわたり安心、安全な飲料水を安定して供給し続けられるよう(仮称)高橋浄水場の建設、広域送水事業の推進等、高度な基幹施設の整備を進めてまいります。

 5つ目は、「美しい地球を未来へつなぐまちづくり」でございます。
 アースランドを発信拠点に、本市の美しい自然環境を守り育てるとともに環境保全に努め、いつまでも良い環境で暮らし続けることができるようなふるさとを築いてまいります。
 2月よりごみの分別につきましては、一般ごみは、「軟質プラスチックごみ」の分別が廃止され、「燃やせるごみ」と「燃やせないごみ」の2種類に変更となりました。また、島嶼部は2月から、陸地部は4月から、プラスチック製容器包装と白色トレイの新たな資源回収も開始されます。これらの分別の変更にスムースに移行できるよう、出前講座、分別アプリ、外国語版チラシなどにより、周知啓発を続けてまいります。
 新たなごみの分別開始により、ごみの資源化を推進し、「循環型都市 いまばり」の構築に努めてまいります。

 6つ目は、「誇りに思える魅力があふれるまちづくり」でございます。
 たくさんの人が今治を訪れ、住む人が誇りに思えるように、魅力あふれる交流とにぎわいを創造するふるさとを築いてまいります。
 本年7月15日、本市と尾道市との間で姉妹都市の提携を結んで50周年を迎えます。
 記念事業としまして、2市それぞれで実施しておりますイベントに、お互いの市民が参加することを計画しております。
 本市におきましては、尾道市民の方にしまなみ海道薪能、来島海峡大橋への塔頂ツアーに参加していただき、お互いの歴史や文化への理解をより一層、深めてまいりたいと考えております。あわせて両市で展開する各種イベントに、お互いの市民が積極的に交流できるよう努めてまいります。
 次に、「サイクルシティ構想」の推進でございます。
 今年10月には、愛媛、広島両県などと連携して、国際サイクリング大会「サイクリングしまなみ2018」が開催されます。過去の大会にも増して、更に磨きをかけたおもてなしで、国内外から7千人のサイクリストをお迎えし、地域の魅力を余すところなく発信してまいります。
 また、新たにサイクリングターミナルを今治駅前に整備することにより、世界に誇れるサイクリストの聖地として、国内外から訪れる皆さんに満足していただけるよう受入れ環境をさらに充実させてまいります。さらに、全国の自転車を活用してまちづくりに取り組む自治体とともにサイクリング活用推進を押し進めてまいります。
 スポーツパークにおきましては、今年こそはとJリーグ昇格を目指すFC今治の年間15回の公式戦ホームゲームの開催が予定され、今治市内のみならず県内外からも多くの観戦客が見込まれます。近隣の商業施設との連携で相乗効果が生まれることにより、地域の活性化と交流人口の拡大につながるものと考えております。

 7つ目は、「産業の飛躍と創造に満ちた活力あるまちづくり」でございます。
 今治の強みを生かし、まちの活力を生み出す産業の振興や雇用創出に向けたふるさと今治を築いてまいります。
 まず、海事産業では、地域の海事産業界が協力して若手の人材育成に取り組んでおります「今治地域造船技術センター」への支援や、また、本年4月でいよいよ3学年までが揃います「今治工業高等学校機械造船科」の地学地就への取組に対して、協力してまいります。
 次に、繊維染色産業では、「今治タオル」の高い品質基準を支える繊維染色加工事業者で組織される愛媛県繊維染色工業組合が主体となって、東京と今治の2会場において開催しました「今治カラーショー」で、繊維染色業界の優れた染色技術の紹介や千色に染めた生地のアートなど、PRを行ってまいりました。引き続き、より優秀な人材の確保、雇用の拡充に向けた業界の取組を支援してまいります。
 このほか、若い皆さんが身近な情報を得る手段として最も利用している「SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)」を活用し、新たな事業を展開しようとする事業者に対する支援制度を創設し、本市の情報を積極的に、市内外に発信するとともに、地域の活性化を図ってまいります。
 農業政策につきましては、JA越智今治と協働し、温暖な気候によるかんきつの栽培をはじめ、本市の農業の魅力を発信し、農業体験を通じて都市の住民との交流促進を図り、都市部からの就農希望者の受け入れを推進してまいります。
 鳥獣被害防止対策につきましては、新設しました本庁農林振興課「有害鳥獣対策室」を中心に、これまで以上に地域の方と緊密に連携をとりながら、生活環境に被害を及ぼす恐れのある鳥獣に対し、追い払いや捕獲などの対策を実施し、鳥獣被害に遭いにくい集落づくりや有害鳥獣の捕獲数の増加を図ってまいります。
 森林政策につきましては、森林が我々にもたらしてくれる、おいしい水、きれいな空気、美しい自然が確保されるよう健全な森林を守り育てることを推進してまいります。
 水産業の振興につきましては、増殖場の整備や稚魚の放流などを通じて水産資源の保護に努めるとともに、魅力的な地域水産物をアピールするためにブランド化や魚食普及を推進いたします。また、漁業担い手確保対策として新規漁業就業者の経営を支援するとともに、観光業との連携や6次産業化など経営の多角化を推進し、水産業の活性化を図ります。

 以上、本年度の重要な施策につきまして、7つの「施策の大綱」に沿って、ご説明してきましたが、これらを実施する上での土台となります、道路、上水道、下水道などの社会資本整備につきましても、順次、計画的に実施してまいります。
 以上、予算規模といたしまして、一般会計は712億円、特別会計は約417億2千万円、そして企業会計の約174億8千万円を合わせまして、全会計の予算額は約1,304億円となった次第でございます。

 平成30年度は、合併のメリットを最大限に生かした新ごみ処理施設の本稼働、歴代の市長が目指してきた大学の開学、また、企業誘致などの新都市開発整備事業等、これまで手掛けてきた取組が、輝かしい未来に向かって、確かな歩みを進め花開いていくと確信いたしております。
 これからも市議会を初め市民の皆様方とご一緒に、夢と希望と活力に満ちあふれる魅力的な今治づくりを進めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。
 あわせて国会並びに県会の諸先生方、国、県そして報道関係などの関係機関の皆様方の深いご理解と温かいご支援をお願い申し上げまして、開会のごあいさつとさせていただきます。
 なお、提案いたしております各案件の詳細につきましては、後ほど副市長の方からご説明いたしますので、ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。