施政方針・あいさつ集

市長招集あいさつ(令和3年6月定例会)


 本日、第4回定例会を招集いたしましたところ、議員各位のご参集を賜り、厚くお礼申し上げます。

 まず初めに、このたびの全国市議会議長会より表彰を受けられました議員各位に、心からお喜びを申し上げます。今後ますますのご健勝とご活躍をご祈念を申し上げますと共に、市政発展のため、一層のご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

 さて、私が2月20日に今治市長に就任をさせていただき、あっという間に、今日が111日目となります。
 この間、コロナ禍という大変厳しい嵐の中で、何より市民の命と健康を守ること、そして雇用を守ることを最優先に掲げ、コロナ対策に全力を尽くし、また一方では、今治の新しい時代を切り拓く政策の実現のために、職員とも知恵を出し合い、昼夜を問わず議論を重ねながら、精一杯走ってまいりました。
 長い歴史の中で、人類の感染症との戦いはこれまで何度も繰り返されてきましたが、かつての人々が力を結集し、決死の努力でその苦難を乗り越えてきたことで、今日の発展がございます。
 コロナ禍で、国内企業の業績は明暗が分かれ、日本経済は未だに出口の見えない長いトンネルの中にございます。そうした中で、産業都市・今治は、その名に恥じないよう、国内、さらには世界の経済、現下の状況をしっかりと見定めながら歩を進め、出口を見出していかなければなりません。
 私は、その暗闇を照らす灯り、方向を示す羅針盤となればという思いから、瀬戸内クロスポイント構想を打ち出し、地域経済循環を促すことで、持続可能なまちづくりを進める方向へと、大きく政策転換を図っていくことを目指しております。
 市民が選択した「新しい風」が吹く先にある、今治の明るい未来をしっかりと見据え、これからも全身全霊を傾け、市政運営に取り組んでまいりますので、市民の皆様、そして議員各位のご理解、ご協力を賜りますよう、伏してお願いを申し上げる次第でございます。
 さて、新型コロナウイルス感染症についてでありますが、ご案内のとおり6月1日から、県の警戒レベルも感染警戒期に移行し、今治市内においても少しだけ、落ち着きを取り戻しつつありますが、まだまだ気を緩めるわけにはまいりません。
 これまで、感染拡大防止にご協力をいただいている市民はもとより、対策期間中の営業時間短縮要請に応じていただいた飲食店の皆さんにも、深甚なる謝意を申し上げます。
 なお、飲食店に対する時短協力金等につきましては、迅速な支払いに努めさせていただいた結果、6月4日現在、飲食店営業時間短縮要請協力金が440件で約2億9,000万円、感染症対策事業者応援金は214件で、約3,700万円の支給をさせていただきました。
 申請をいただいた方に、可能な限り早くお届けできますよう、引き続き対応にあたってまいります。 
 現在、お隣の広島県をはじめ、各地で緊急事態宣言が続いており、依然として厳しい状況と言わざるを得ません。市民の皆様には引き続き、感染を抑え込むための感染回避行動の徹底をお願いを申し上げます。
 さて、感染対策の切り札となりますワクチン接種の状況についてでございますが、今治市では、5月25日から、65歳以上の高齢者を対象に医療機関での個別接種が始まっておりますが、さらに来週6月14日からは、市内陸地部で2か所、19日からは島しょ部3か所の会場で、集団接種も開始いたします。
 現在、約1万4,000人、割合で申しますと、約25%の高齢者の方々が1回目の接種を終えている状況であります。
 今治市医師会、そして医療機関の皆様には、準備の段階から多大なるご協力を賜っておりますことに対し、心から感謝を申し上げたいと思います。
 今後の予定でございますが、高齢者の皆さんへの接種を計画通り7月末までに完了させていくと共に、64歳以下の方々につきましても、7月中旬に接種券を郵送、8月1日から接種を開始、そして10月末までに、接種を希望するすべての方々に対して、2回の接種が完了できますよう、現在、医師会など各方面と実施体制等についての最終調整を進めております。
 本市といたしましては、スピード感を重視しながらも、大きな混乱なく、安心に、そして何よりも安全に実施できる体制を早期に整えてまいりますので、今しばらくお待ちいただきますようお願い申し上げます。

 さて、今議会に提案いたしました案件は、補正予算案3件、条例案が4件、その他の議案が7件、報告案件6件の、合わせて20件でございます。
 今回の補正予算は、私が市長選挙でお示しをさせていただいた様々なマニフェストについて、政策的な肉付けを行った初めての予算となるわけでございます。感染拡大が続く新型コロナウイルス感染症対策の強化をはじめ、私が市民の皆様にお約束をさせていただいた約200項目にわたる公約について、その実現に向けた第一歩となる、主要な施策を7つの項目に整理し、所要の予算を取りまとめております。
 その主なものについて、お示しをさせていただきます。

 まず1つ目は、「新型コロナウイルス感染症対策の強化」についてでございます。本年4月から来年3月までにお子さんが生まれたご家庭を対象に、子どもさんお1人につき5万円分の「子どもが真ん中応援券」をお贈りし、感染拡大が長期化する中、不安を抱えながら出産・子育てをされているお父さん、お母さんを応援をしてまいります。
 さらに、子どもたちを守る、保育所等の感染対策と、業務管理を効率化するICTの導入を支援をしてまいります。

 続いて2つ目の「『市民が真ん中』のまちづくり」でございます。私の市政運営の最も基本の部分である、「市民が真ん中」の理念の実現に向け、政策形成の過程の中で、どのように市民に参画していただくか、その在り方についての検討や、令和の大改革への一里塚として、しまなみ総合事務所の設置等について調査・検討を進めてまいります。
 さらに8月からは、市民が真ん中相談センターとして市民相談の体制を強化し、休日も対応いたします。365日ワンストップで対応する、総合相談窓口の設置に向けた検討も進めてまいります。
地域の再生エネルギーを活用した、持続可能な地域づくりに向けての、地域新電力の検討にも挑戦をいたします。

 3つ目は、「デジタルの加速・スマートシティ今治の推進」でございます。
 コロナ禍で、デジタルトランスフォーメーション、いわゆるDXの推進の流れが一層強まっています。スマートシティ今治を目指し、デジタル未来戦略の策定に向けた基礎調査を進めると共に、今治市独自の子育て支援アプリの導入など、デジタル化を加速をしてまいります。

 続いて4つ目の「瀬戸内クロスポイント構想の実現(経済の新しい成長とi.i.imabariのパワーアップ)」でございます。名称は仮称でございますが、今治あきない商社の設立に向けた調査のほか、土産商品の開発・販売によるモニタリング事業を通じ、市場価値のある商品のリブランディングにも取り組むと共に、稼げる農業の可能性についての調査検討や、地域外の技術や視点を融合させた新しい商品・新しい技術の共創を推進し、地域経済循環につなげてまいります。

 5つ目の「島と海と陸をつなぐ魅力あるまちづくり」におきましては、生活道としてのしまなみ海道のあり方を考えていく中で、島しょ部居住者への交通費助成を大幅に拡充することといたしました。
 産婦健診と産後ケアの利用、さらに小学生以下の児童の休日・夜間の受診についても補助の対象とし、この7月から実施をしてまいります。

 6つ目の「ひとりひとりが輝く今治の創出」でございますが、先日の報道にもございましたように、コロナ禍で少子化が一層加速していると言われております。困難な社会情勢にあっても、安心して子どもを産み、育てることができる環境を作っていくために、今治版ネウボラの創設に向けた検討を進めてまいります。また、仮称でございますが、お母さん会議を立ち上げ、どういった支援が求められているのか、子育て中の皆さんと一緒に考えていきたいと思っております。
 さらに、産後ケア事業の利用者負担を軽減し、利用の促進を図ると共に、新たに子どものインフルエンザ予防接種費の助成を開始するなど、子育て世帯のための様々な施策の充実を図ったところでございます。
郷土愛を育む日本一おいしい学校給食を目指していく中で、子どもたちの心に残るメニュー開発にも取り組んでまいります。

 最後に7つ目の「防災・減災で災害に強いまちづくり」におきましては、排水ポンプ場を改良し機能強化を図ると共に、ハザードマップや防災情報をまとめました、紙媒体とデジタル両方の総合防災マップの作成などに取り組んでまいります。

 以上が、今議会に提案をさせていただいた補正予算案の概要でございます。見果てぬ夢への挑戦、新たな挑戦となるものについては、庁内の若手職員を中心に17チーム、延べ200人で構成するプロジェクトチームを立ち上げて、政策の具現化に取り組むなど、今後、様々な角度から調査検討を進めていく中で、ロードマップや検討の状況もお示しをしながら、市民が真ん中の基本理念のもと、皆様と思いを一つに、様々な取組を進めてまいりたいと考えております。
 提案しております案件の詳細につきましては、後ほど土居副市長から説明をさせていただきますので、よろしくご審議いただきますよう、心よりお願いを申し上げまして、開会のご挨拶とさせていただきます。よろしくお願いいたします。

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