令和4年 12月定例会

市長招集あいさつ

 本日、第5回定例会を招集いたしましたところ、議員各位のご参集を賜り、厚くお礼申し上げます。
 このたび総務大臣より35年在職議員として感謝状を受けられました寺井政博議員におかれましては、心からお喜びを申し上げ、今後ますますのご健勝とご活躍をご祈念申し上げますと共に、市政発展のため、一層のご支援を賜りますよう心よりお願い申し上げます。

 まず始めに、このたびの本市消防職員による部下へのパワーハラスメント行為についてでございます。
 ハラスメントは、放置できない人権侵害であり、市民の皆様の安全・安心を守るべき立場にある消防職員が、こうした事態を発生させたことは誠に遺憾であります。信頼を大きく損ねる事態となりましたことに対し、市民の皆様に深くお詫び申し上げます。
 いま一度、自分たちの立場が何であるのかという意識を徹底し、喫緊に組織土壌を根底から改良しなければとの強い思いで、私自身、消防本部へ足を運び、集まる消防職員に対し直接訓示をさせていただきました。これを受け、今治市消防としても、速やかに、全職員を対象としたパワーハラスメント研修を開始したと伺ってございます。
 今後、このような事案が再び起きないよう、ハラスメントに関する相談体制の整備や、 管理職員研修を実施するなど、良好な職場環境づくりに向け、組織を挙げて取り組んでまいります。

 さて、10月、11月と、今治に大きな賑わいが戻ってまいりました。
 市内外から25万人もの方々が訪れた「今治港開港100周年記念イベント みなとフェスティバル100」を皮切りに、今治商工会議所青年部の皆さんの熱い想いにより開催が叶った四国初の「今治クリテリウム」、国内外から約6,400人ものサイクリストにご参加いただきました「サイクリングしまなみ2022」では、沿道での声援をはじめ、市民の皆さんの素晴らしいおもてなしが大会を支え、国や地域を越え、大きな感動を届けました。
 更には、今治港を“交流と賑わい、経済循環の拠点”へと発展させるべくスタートを切った「せとうちみなとマルシェ」、そして、その第1回マルシェに併せて商店街で開催された「こどもが真ん中フェスタ」など、本当に大勢の方々のご参加、ご協力によって、まちなか全体に、大きな人の流れと賑わいを生み出すことができました。ご関係いただいた全ての皆さんに、心から御礼を申し上げます。
 この市民一体となり創り出した賑わいを一過性のものではなく、いかに次につなげていくかという視点に基づき、検証を踏まえ、更なる賑わいの創出に取り組むとともに、その効果を地域全体へとしっかりと波及させていくことを目指し、取組を進めてまいります。

 そうした賑わいの創出に取り組む一方で、新型コロナへの対策もしっかりと実施しています。
 最近の感染者の状況でございますが、市民の皆さんのご協力、更には、市内の多くの飲食店に「愛顔の安心飲食店」の認証を取得いただいた効果もあって、多少の増減はありますものの、急激な増加には至っておらず、県内の他市町と比べましても、相当に低い水準で推移しております。ただし、全国的には感染者数は増加傾向にあり、全国知事会では「すでに感染の第8波に入っている」として、ワクチン接種の促進や、自宅療養の支援強化などを国に求める緊急提言をまとめたと伺ってございます。さらに、今年の冬はインフルエンザとの同時流行も懸念される状況となっております。
 本市におきましても、感染の再拡大を最小限に抑えるため、今治市医師会の全面協力のもと、個別医療機関及び集団接種会場にてワクチン接種に全力で取り組んでおり、先月には、働く若い世代の方やワクチン接種を不安に感じておられる妊婦の方のためにナイト接種やマタニティ接種を実施し、多くの方に安心して接種をしていただける体制を確保してまいりました。
 市民の皆さんにおかれましても、自分自身を守るため、また、大切な人を守るためにも、これまでの知見を活かした基本的な感染対策の徹底、年内のワクチン接種にご協力いただきますようお願い申し上げます。

 変わって、先月のことでございますが、東京におきまして、初めて「今治の集い」を開催させていただきました。まずは準備会として、地元の各校ご出身の皆さんにご推薦をいただく中、50名くらいの会でございました。様々な方々が3年ぶりに集ったことに加え、これまで学校単位ではあったものの、こうした横割りの会は初めてということもあり、ご参加いただいた皆さんは、今治市の現在の取組に非常に注目をいただいてございまして、私の方からは、本市の現状や課題を含め、移住やシティプロモーション、クラウドファンディングなどをお願いもさせていただく中、様々な業界でご活躍いただいている方々との意見交換が叶い、大変有意義な時間を共有することができました。最後には矢野議長より、「今日投げた石が関東圏で大きな波紋を呼ぶことを期待している」との素晴らしい挨拶で締まり、ぜひともこのような会を、東京ばかりではなく関西圏などでも開催し、しっかりと果実を上げてまいりたい。
 人口減少が現実化する中、やはりビッグマーケットでご活躍をいただいている先輩、同僚、後輩の方々がたくさんいらっしゃる。ふるさとを共にする方々に、何とかこの厳しい現状をお伝えしながら、共々に私たちの“ふるさと今治”を持続的に発展させていくための活動を、これから粘り強く続けてまいりたいと考えております。

 最後に一点、心配な問題がございます。電気・ガスなどのエネルギーをはじめ、食料品等の価格が大きく値上がりをし、市民生活に大きな影響を与えています。10月には、こうした状況を踏まえ、特に家計への影響が大きい「住民税非課税世帯」などの低所得世帯に対し、1世帯当たり5万円を給付する緊急の支援措置を講ずるため、必要な予算の専決処分を行わせていただき、順次、給付を開始しております。

 こうした中、今定例会におきましては、市民生活の維持と経済活動の継続を柱に、真にお困りのところにくまなく政治の光が行き届くよう、新たな施策をご提案させていただいたところでございます。
 引き続き、この厳しい状況に対応するため、全庁一丸となり取り組んでまいりますので、議員各位におかれましても、一層のご理解とご協力をお願い申し上げまして、開会のご挨拶とさせていただきます。

市長 提案理由説明

 この度の定例市議会におきましては、令和4年度補正予算案をはじめ、当面する市政の諸案件につきましてご審議いただくこととなってございますので、よろしくお願い申し上げます。

 長引くコロナ禍において、不安定な国際情勢と円安の進行も相まって、電気・ガスなどのエネルギーをはじめ、食料品等の価格が大きく値上がりをし、市民の暮らしを直撃しております。
 12月補正予算の編成にあたりましては、そうしたエネルギー・物価高騰の状況を踏まえ、国の交付金の効果を最大化できるよう、市民生活の維持と経済活動の継続を力強く支援するため、それぞれの地域や業界団体などの声なき声をしっかりと汲み上げ、新規施策として積極的に予算に反映をさせたところでございます。

 それでは、本日提案申し上げました案件の主なものにつきまして、私が公約に掲げる7つの政策の柱に沿って、ご説明申し上げます。

Ⅰ 新型コロナウイルス感染症対策の強化とエネルギー価格・物価高騰対応

 まず1つ目、新型コロナウイルス感染症対策の強化とエネルギー価格・物価高騰対応でございます。市民生活と事業活動における物価高騰等に伴う影響を緩和するための方策でございます。

 まずは「市民生活の維持」に向けた支援策といたしまして、現在、少子化対策に加え子育て支援策として、第2子以降を出産する子育て世帯に対し、紙おむつの購入を支援する「愛顔の子育て応援事業」を実施しているところでございます。
 またこれと並行しまして、コロナ禍での経済的支援として、出生したすべての子どもを対象に、「子どもが真ん中応援券」を交付し、新生児を養育する子育て世帯の負担軽減を図っているところでもございます。
 今回は、おむつ券の対象となっていない第1子に対して、「子どもが真ん中応援券」を追加交付することで、物価高騰に伴う子育て世帯の負担軽減を図るとともに、出産を希望する女性が安心して産み育てられる環境整備の強化を図ってまいります。
 続いて、18歳以下の児童を養育する子育て世帯に対する支援といたしまして、発育期の子どもを養育する子育て世帯に対し、応援金を給付することで、価格高騰が著しい食料品等の家計への影響を緩和するとともに、マイナンバーカードの取得加算を設け、取得のあとの利用促進により、子育て関連の申請手続きの簡略化など、カード利用による育児負担の軽減につなげてまいります。
 更には、日常の恒常的な生活介護の負担に加え、物価高騰により更なる負担を伴う「重度障がい児」を養育する子育て世帯に対し、応援金を給付し経済的支援を行うとともに、介護負担の軽減を図ってまいります。

 一方、「事業者の経済活動の継続」に向けた支援策といたしましては、市民生活に密接な、生活衛生事業者への対応といたしまして、公衆浴場、クリーニング、理容・美容業を営む事業者に対する支援のほか、燃料高騰の影響を受ける、し尿・浄化槽汚泥 収集運搬・清掃の許可業者、並びに一般廃棄物 収集運搬事業者の事業継続を支援することで、市民生活における安定した衛生的環境を確保してまいります。
 また、本市の基幹産業並びに伝統産業を支える捺染事業者、大島石採掘事業者、菊間瓦製造事業者の事業継続を支援し、それぞれの産業の生産維持を図るとともに、産業振興による地域経済の再生に注力してまいります。
 このほか、市内で子ども食堂を運営する団体に対し、食材高騰による影響額の一部を助成することにより、子どもが安心して過ごせる「居場所づくりの場」としての、安定的かつ持続的な運営を支援するなど、これまでに光が行き届きにくかった事業活動の継続に向けた、きめ細やかな対応を実施してまいります。

Ⅱ デジタル化の加速・スマートシティ今治の推進

 次に2つ目の、デジタル化の加速・スマートシティ今治の推進でございます。
 地域課題の解決に資する活用に向けて、次世代航空モビリティ「空飛ぶクルマ」の有人飛行によるデモフライトを実施し、その安全性や地域への効用に対する市民の皆さんの理解を深めるとともに 社会受容性を高め、遠くない将来の社会実装の実現に向け、地域の機運醸成を図ってまいります。
 本市の風光明媚なロケーションを活かした観光面での需要や、交通や日用品の配送など生活面での需要、更には救急医療や防災面での活用など、近未来の今治の空への導入可能性などについて、検討を進めてまいりたいと考えています。

Ⅲ ひとりひとりが輝く今治の創出

 3つ目は、ひとりひとりが輝く今治の創出でございます。
 小学校における児童の基礎学力の向上に向け、各校の課題を分析し取組を進めているところでございますが、授業以外の時間を有効活用し、課外活動の一環として児童が学ぶことのできる「放課後学習チャレンジ事業」を実証的にスタートさせるため、小学校5校をモデル校として指定し、次年度以降の展開にしっかりとつなげてまいりたいと考えています。

Ⅳ 防災・減災対策で災害に強いまちづくり

 最後に4つ目の防災・減災対策で災害に強いまちづくりといたしましては、国の内示等に伴う県営港湾整備事業のほか、7月から9月に発生した大雨等にかかる水防活動費と、農業用施設や道路などの災害復旧費を計上し、施設の回復と安全性向上により、市民の命を守るための対策を図ってまいります。

 これらのほか、特別会計、公営企業会計における、人事異動等による人件費の増減、電気料金等の高騰による光熱水費の増加等による補正と、それに伴う一般会計からの繰出金等をそれぞれ計上してございます。

 この結果、今回の補正予算額は、一般会計が8億2,369万2千円、特別会計が7,204万9千円、企業会計が△119万3千円、全会計あわせて8億9,454万8千円でございまして、本年度予算の累計額は、全会計あわせて1,428億6,175万7千円となってございます。
 この補正予算の財源につきましては、国庫支出金、県支出金、市債などのほか、事業執行に伴う特定財源を充当することといたしております。

 以上が補正予算案の概要でございますが、これらのほか、人事院の給与勧告に鑑み、職員の給与、議員及び特別職の期末手当を改定する条例案のほか、公の施設の指定管理者の指定を行う議案などを提出してございます。

 ご提案いたしました事業の着実な展開により、市民生活並びに地域経済の維持・再生を図るとともに、地域課題の解決に向けた新たな取組の検討を進め、引き続き、持続可能な魅力ある地域づくりに全力を傾注してまいります。

 以上で、本日ご提案申し上げました議案の説明を終わらせていただきます。ご審議のほど、よろしくお願い申し上げます。

市長 追加提案理由説明

 補正予算案1件につきまして、提案理由をご説明申し上げます。

 去る12月2日に、国の総合経済対策の裏付けとなる第2次補正予算が成立いたしました。これを受けまして、緊急的に対応する必要がある事業につきまして、所要の予算を計上しようとするものでございます。
 補正予算額は、一般会計1億1,000万円でございまして、財源は、国庫支出金7,578万7千円、県支出金1,667万5千円を充当することといたしております。

 私が公約に掲げる7つの政策のうち、ひとりひとりが輝く今治の創出 に向けての取組でございまして、2件ございます。
 まずは子どもの安心・安全対策といたしまして、本年9月に発生しました静岡県牧之原市での「送迎バス 園児置き去り死亡事故」を受け、関係法令の改正により、送迎用車両への安全装置の装備が義務化(R5.4.1施行 ※経過措置1年)されることに伴い、国において所要の予算措置がなされました。
 これを受け、本市が管理・監督する幼児教育・保育施設のうち、送迎用車両を保有する保育所並びに認定こども園に対して、バスに装備する「置き去り防止のための安全装置」の導入を、早急に進めるようとするものでございます。

 2つ目は、安心して出産・子育てできる環境づくりに向け、妊娠期から出産・子育てまでの間、一貫して相談に応じる「伴走型支援」と、出産・子育て応援金の給付などの「経済的支援」を一体的に実施しようとするものでございます。
 伴走型支援としましては、保健師や助産師等の専門職による面談を行い、出産・育児等の見通しを立てるための相談や継続的な情報発信を行うことで、速やかに必要な支援につなげようとするものでございます。
 一方、経済的支援としましては、妊娠時と出産時における届出の機会を捉えて、それぞれ5万円を給付し、出産育児関連用品の購入や、子育て支援サービスの利用に係る負担の軽減を図ろうとするものでございます。

 これら事業の実施により、通園時のこどもの安全管理を徹底するとともに、妊産婦に寄り添う、様々なニーズに対応したきめ細やかなサポートができるよう、子育て世帯が安全・安心をしっかりと感じていただける取組を着実に進めてまいります。

 以上で、案件の説明を終わらせていただきます。ご審議のほど、よろしくお願い申し上げます。

市長閉会あいさつ

 12月定例市議会の閉会にあたり、ご挨拶を申し上げます。
 今定例会におきましては、令和3年度の各会計の決算認定議案をはじめ、提案いたしました全ての議案につきまして、滞りなくご議決を賜り、厚く御礼を申し上げます。
 国においては、去る12月2日に、物価高騰の負担軽減策を柱とする総合経済対策の裏付けとなる総額約30兆円の補正予算が成立いたしました。市民の暮らしを直撃する電気、ガスなどのエネルギー価格高騰に対する支援が一日も早く行き渡るよう期待をしているところでございます。
 本市といたしましても、本日提案いたしましたこども子育て関連予算の速やかな執行により、一日も早く、子育て家庭に安全と安心をお届けできますよう努めてまいります。

 さて、年末にかけて、次の主流になると言われておりますオミクロン株の一種「BQ.1」系統などの新たな変異ウイルスが増え始めようとしており、第7波を超える感染拡大も懸念されます。
 先月までは相当に低い水準で推移しておりました本市の感染者の状況は、今月上旬から大きく局面が変わり、13日には今治圏域で328名、その後も連日のように200名を超える感染確認が続いております。県内のコロナ病床使用率は20日時点で63.3%となってございますが、本市では高齢者の入院が多いため既に満床に近く、ぎりぎりの状態で入院調整を行っていただいていると伺っております。
 感染の急拡大に伴い、既に医療はひっ迫し、高齢者や小さなお子さんなど、真に治療を必要とする方や一般医療への影響が出始めております。
 「医療ひっ迫警戒宣言」の発令を踏まえ、市民の皆さんにおかれましては、既に本市は非常に厳しい状況下にあるということをご認識いただき、重症化リスクが低く症状が軽い場合には、これから申し上げる3点について、特にご協力をお願いいたします。
 一つ目としては、医療機関を受診することなく自宅療養が可能の「愛媛県陽性者登録センター」を利用いただくこと。二つ目として、休日・夜間には無理に受診をしないなど、医療機関の適正な受診を心掛けていただくこと。三つ目として、自宅療養に備え、抗原検査キットや解熱剤などの市販薬を予めご準備いただくこと。以上をお願いいたしますとともに、感染に不安のある方は、無料検査場の積極的な活用をご検討ください。
 さらには、これから年末年始で帰省される方も多くなり、人との交流・接触の機会が一層増えてまいりますが、これ以上感染を広げないためにも、早期のワクチン接種や会食ルールの徹底、寒い時期ではございますが、こまめな換気など、感染回避行動の徹底にご協力をいただきますよう重ねてお願い申し上げますとともに、本市といたしましても、今治市医師会の全面協力の下、休日夜間及び年末年始の発熱外来の対応等、感染拡大への備えをしっかりと講じてまいります。
 医師会の皆さんも、昨日、理事会を開催したと伺っております。それぞれの医療機関においては、医療従事者、或いは看護師さん、罹患をされていて非常に厳しいというふうなお話もございます。そういう中に置きましても、市民の命を守るのは、自分たちの使命であるという共有の意識を持ちながら、懸命に最前線で奮闘いただいてございます。ぜひその辺り、市民の皆さんにはご賢察のうえ、適正なご対応をいただきますよう、心よりお願いを申し上げます。
 年明けに予定してございます成人式に向けましては、新たな対策として、参加予定者全員に抗原検査キットを事前配布することとし、今年中に対象者の皆さんのもとにお届けできるよう準備を進めているところでございます。また、少年式や卒業式などの学校行事に備え、既に必要な抗原検査キットを確保し、安心して子どもたちの節目の行事をお祝いできる体制を整えております。
 更には、保育施設や障がい者・高齢者施設内でのクラスター対策を強化するため、職員の皆さんを対象とした抗原検査キットによる一斉検査を実施するとともに、市役所内におきましても、サテライトオフィスの設置や職員流動体制の構築など、業務継続の強化に向けた取組を進めており、市民サービスが途絶えることのないよう、全力で市民生活の維持と地域経済活動の継続に向け取り組んでまいります。

 今年も余すところあと僅かとなりました。
 振り返りますと、コロナ禍も3年目となり、年明けの第6波となるオミクロン株の流行に始まり、8月には第7波のBA.5が猛威を振るう中、自宅療養される方々への「コールセンターの設置」をはじめ、ワクチンの週末ナイト接種やマタニティ接種など、多様なニーズに対応するための本市独自の対策を講じた結果、重症者の数の抑制につなげることができました。全ては、今治市医師会、今治保健所をはじめとする医療従事者の方々の、大変なご苦労によるご協力と、市民の皆さんに感染症対策を徹底していただいたお陰でございます。改めて深く感謝を申し上げます。

 コロナ対策に奔走する一方で、本年は3年ぶりに行動制限のない夏を迎え、万全な対策を講じる中、待ち侘びた多くのイベントが実現しました。中でも、開港100周年を迎え、これまでにない華やかな光景と賑わいに溢れた“みなと”を振り返り、明日の今治の発展へと繋がっていく確かな手応えを強く感じたところでございます。
 こうした一つひとつのイベントに携わっていただき、新しい風をおこし今治を盛り上げていただいた全ての皆さまに、深甚なる敬意と感謝を申し上げます。

 また、「市民が真ん中」の理念のもと、支所で開催させていただきました「おでかけ市長室」をはじめ「市民が真ん中懇談会」、高校生のリアルなお声をいただいた「バリが真ん中未来セッション」など、市民の皆さんと直接対話する機会をいただき、それぞれにお困りごとや、地域の生のお声をお聞かせをいただきました。
 こうした皆さんお一人お一人の生きた声は、私共の活動の原動力となり、市民の皆さんの納得と共感のもと同じ景色、同じ方向に向かい進んでいくためにも、極めて重要なものであると認識しています。

 このような活動を背景に、県外などで、本市にご縁のある方々とお話をする機会をいただく中で、皆さんから、ふるさとの便りにとても関心が深く、いまの今治の活気ある姿に非常に期待をお寄せいただいているというお声も頂戴しました。昨年から吹き始めた新しい風が、着実に確かなものに変わりつつあると実感してございます。

 もちろん良いことばかりではございませんでした。議員の皆さんを含め、市民の皆さんの期待と信頼を裏切る形となった、この度の消防での重大な事件におきましては、各方面から頂戴いたしてございます、大変重く厳しい声を、全ての職員が心に刻み、私共は何のために仕事を為すべきかという原点に立ち返り、組織の土壌改良に一丸となって取り組んでまいらなければならないと思っています。私共は、この反省を必ずや活かし、市民の皆さんの期待と信頼を一日も早く取り戻せるよう、職員一人ひとりの意識改革を確実に図ってまいります。

 大家族となった今治市も2年後には20周年を迎えます。このまちが、全ての市民に愛され、「持続可能な経済循環するまち」として発展し続けていけますよう、私が公約で示す今治の未来の設計図を、時代の変化に合わせ常にアップデートしながら、市民の皆さんの負託にお応えするべく、来たる新しい年も、全身全霊を尽くしてまいる覚悟でございます。

 最後になりますが、この1年を振り返り、市民並びに議員各位の温かいご理解とご協力に感謝申し上げますとともに、来たる令和5年が、皆様にとりまして、そして今治市にとりまして、輝かしく大いなる飛躍の1年となることを祈念いたしまして、閉会にあたってのご挨拶とさせていただきます。
 1年間大変お世話になりました。ありがとうございました。

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