令和5年 12月定例会

市長招集あいさつ

 本日、第5回定例会を招集いたしましたところ、議員各位のご参集を賜り、厚くお礼申し上げます。

 まず始めに、先月24日、愛媛県公営企業管理局から、県立今治病院を移転・新築するという大変嬉しい発表がございました。
 現在の県病院は築40年が経過し、加えて、構造上、コロナ病床の増設ができないなどの問題も抱えていた中で、中村知事が「老朽化が課題となる県立今治病院のあり方について、本格的な検討を進める」との公約を掲げ、今回「移転・新築」という決断をいただきましたことに心から感謝申し上げます。
 移転候補地につきましては、1日も早く整備に着手していただきたいとの思いから、本年2月、今治市の木本医師会長とともに、中村知事に対して、今治市が所有する「しまなみの杜1-2」を提案・要望させていただいておりました。この度、この場所が正式に候補地となったということで、今後は整備に向けまして、地元や関係する方々への説明等を、愛媛県と連携しながら円滑に進めるなど、本市といたしましても最大限の協力をさせていただきたいと考えております。
 申し上げるまでもなく、県立今治病院は今治圏域最大の病床を有する中核病院でございます。移転新築された暁には、高度・急性期医療を中心に、地域の医療機関との適切な連携の下で、医療機能の一層の強化などに努めていただくことを切にお願いする次第でございます。

 変わりまして、10月28日から4日間、全国から約1,300人の選手・監督の方々をはじめ、4日間で延べ約8,000人もの方々にご参加をいただきました「ねんりんピック愛顔のえひめ2023」ですが、大会関係者の皆様をはじめ、大会を支えていただいたボランティアスタッフ、地域の皆様方の温かいおもてなしとご協力のお陰によりまして成功裏に終えることができました。ご関係いただいた全ての皆様に深甚なる感謝を申し上げます。
 ご参加いただいた皆様には、しまなみの美しい景観や自慢の海や山の幸、今治タオルや桜井漆器をはじめとする地域の特産品など、今治の多彩な魅力に存分に触れていただき、記憶に残る素晴らしい大会になったものと確信しております。
 その一つとしまして、心温まるメールを頂戴いたしましたのでご紹介をさせていただきます。
 ソフトボール協議にご参加をいただいた千葉県の方でございますが、しまなみ海道開通と同日となる5月1日が誕生日ということで、「今治市特別賞」として記念品をお贈りをさせていただきましたところ、「こうした大きな場での表彰経験がないばかりか、今回が初の四国・愛媛・今治ということもあり、大きなサプライズ・感動とともに全てが一生の思い出となった。」との喜びの声に加え、試合後の市内散策におきましては、ごみのないきれいな街の姿をチームメイト共々に感心いただき、「このまちを大切にしようという住民の皆さんの心意気がうかがえ、今では今治の大ファンとなった。次はぜひとも家族と共に訪れたい。」との嬉しいお言葉をいただき、あらためて市民の皆さんのおもてなしと、日頃からの環境美化活動に対する意識の高さを感じた次第でございます。
 このねんりんピックを契機に、世代を問わず全ての市民の健康増進と社会参加、そして生きがいの高揚が一層図られるよう、ふれあいと活力のあるまちづくりに注力をしてまいります。

 さて、朝晩の冷え込みがめっきりと厳しくなりました。とりわけこの時期は、各省庁や議員会館が立ち並ぶ霞が関・永田町が、地方からの陳情団で賑わいを見せる時期でもございます。
 先月になりますが、私も今治市長として、そして全国組織を預かる立場として、木村議長にもご同行をいただく中で、様々な要望活動を行ってまいりました。
 その一つが、今治・小松自動車道のミッシングリンクの解消でございます。令和8年度に今治湯ノ浦インターから、仮称でございますが、今治朝倉インターまでを先行して開通するとの朗報が、この春に届いたわけでございます。しまなみ海道の真の架橋効果をはじめ、道が繋がることによる様々な効果が一日でも早く発現するよう、全線開通に向けた整備推進のお願いをさせていただきました。結果といたしまして、先の報道によりますと、2023年度補正予算の道路関係予算におきまして、四国最大の予算配分がなされたとのことであり、大変ありがたく存じております。
 二つ目が、自転車を活用したまちづくりと地域振興でございます。世界が注目するナショナルサイクルルートである「しまなみ海道」ですが、現在、今治駅からしまなみ海道へのアクセスルートとなる市道北宝来近見線の自転車専用通行帯の整備を進めているところでございます。自転車の安全利用を念頭に、斉藤国土交通大臣に対しまして、ヘルメット着用に対する一層の普及啓発と合わせて、これらの道路整備に対し、しっかりと予算を確保いただくようお伝えをさせていただきました。
 三つ目は、しまなみ海道通行料金の令和6年度問題についてでございます。18年前の合併により、大変大きくなりました市域の大動脈が有料道路であるという窮状や、しまなみ沿線の皆さんにとって「しまなみ海道」は日常生活に欠くことのできない生活道路であるという実態、このことに対応すべく、今治市独自でできることから通行料金の負担軽減に努めていることなどのお話しをさせていただきました。令和6年度以降も引き続き、全国共通料金制度を継続し、現行料金水準を維持していただくよう強く要望してまいりました。
 四つ目は、「海事産業の未来を共創する全国市区町村長の会」による要望でございます。我が国の経済安全保障を支える海事産業が厳しい国際競争を戦い抜いていける環境を、国の力でしっかりと整えていただくために、国内サプライチェーンの確保や技術力強化への支援はもとより、昨年、大変大きな成果を得ることができました、特別償却制度をはじめとする海運税制の優遇措置の継続など、全国から集結をしていただきました首長の皆さんと共に業界の実情、実態に合わせた声をお届けさせていただきました。
 また、海事人材の確保も喫緊の課題でございます。国の有識者会議などで盛んに議論が行われ、先般最終報告がまとめられました外国人技能実習制度に代わる新制度と特定技能制度の在り方につきましても、2つの制度が1本の枠に収まり、転籍が容易に認められるようになれば、地方に人材が集まりにくくなるのではないか、そんな警鐘を鳴らすと共に、業界の実情をふまえた制度設計を求めてまいりました。
 我が国の海事産業の持続的な発展を見据え、今後も「日本最大の海事都市」今治から声を上げ続けてまいりたいと考えております。

 一方で、世界に目を向けますと、中東情勢の混迷や中国経済の減速などによる世界経済への影響が大いに懸念されるところです。
 そうした中、国におきましては、長引く物価高騰への対応などを柱とする補正予算が先週29日に成立いたしました。この経済対策を踏まえた支援策につきましては、早ければ今定例会に追加提案をさせていただく方向で準備を進めてまいりたいと考えてございます。

 市民の暮らしを守り抜くため、引き続き、国や愛媛県のご協力もいただきながら、スピード感をもって取り組んでまいりますので、議員各位におかれましても、一層のご理解とご協力をお願い申し上げまして、開会にあたってのご挨拶とさせていただきます。

市長 提案理由説明

 この度の定例市議会におきましては、令和5年度補正予算案をはじめ、当面する市政の諸案件につきましてご審議いただくこととなってございますので、よろしくお願い申し上げます。

 それでは、本日提案申し上げました案件の主なものについて、私が公約に掲げる政策の柱に沿い、ご説明申し上げます。

「市民が真ん中」のまちづくり

 まず「市民が真ん中」のまちづくりでございます。
 年明け1月28日(日曜日)のオープニングイベントを皮切りに、いよいよ合併20周年記念事業がスタートいたします。その一環として、JR四国が主催する、伊予西条駅から今治駅間の「予讃線開通100周年記念事業」に合わせて、地域の魅力発信を行うものでございます。
 今治駅周辺でのミニ新幹線の乗車体験や、菊間駅周辺でのお供馬の乗馬体験をはじめ、JR四国が今治東中等教育学校と造成した 伊予桜井駅を起終点とする「地域のお宝ツアー」を実施するほか、伊予桜井駅から菊間駅間を運行する記念列車「鉄道ホビートレイン」を招致するなど、他の合併20周年記念関連事業の実施と合わせて、市民の皆さんの機運醸成を図ってまいりたいと考えています。
 なお、開催日は令和6年2月11日(日曜日)を予定してございます。

 また、本年6月の戸籍法、住民基本台帳法等の改正によりまして、戸籍・住民票等の記載事項に「氏名の振り仮名」が追加されたことに伴い必要となるシステム改修について、国の内示が得られましたので、全額国費により実施するものでございます。
 なお、改修の完了見込が令和6年7月となりますことから、繰越明許費予算をあわせて計上してございます。

ひとりひとりが輝く今治の創出

 次の、ひとりひとりが輝く今治の創出におきましては、
 学校でのICT教育に必要な照度の確保と、省エネルギー化による環境への負荷低減を図ることを目的に、小中学校の照明器具の一括LED化を実施するものでございます。
 整備対象は市内41小中学校のうち、既に国庫補助事業で整備を予定している5校を除く、小学校24校、中学校12校の、合わせて36校でございます。
 整備手法には、市が整備資金を負担し、受託者が設計施工から維持管理までを行う「ESCO方式」を採用することで、有利な市債が活用できることと合わせて、受託者のエネルギー削減効果の保証による「確実な電気料金の削減」につなげてまいります。
 また、本方式を採用することにより、短期間での一括整備を実現し、電気料金の削減効果が早期に発現することから、従来の国補助事業による整備に比べて大幅なトータルコストの削減が見込まれます。
 令和5年度から令和17年度までの13年間の債務負担行為予算として10億5千万円を計上し、特定財源には市債「脱炭素化推進事業債」9億270万円を充当する予定でございます。

防災・減災対策で災害に強いまちづくり

 最後に防災・減災対策で災害に強いまちづくりの項目でございますが、
 当初予算に計上させていただいております、しまなみ海道に架かる老朽化した跨道橋2橋の撤去に係る工事委託について、物価高騰や撤去手法の変更に伴い全体事業費を増額するものでございます。
 加えて、工法の検討に時間を要し、今年度の支出が見込めなくなりましたことから、今年度予算を全額減額する代わりに、債務負担行為予算を増額し、合わせて期間を令和7年度まで1年延長するものでございます。

 そのほか、道路事業におきましては、年度末から翌年度当初にかけて、工事量の少ない時期に「切れ目のない工事発注」が行えるよう、早期施工が可能な道路改良事業において債務負担行為を設定し、年間を通じた工事量の平準化を図ることにより、建設事業者の人材・資機材を効率的に活用し、公共工事の品質向上につなげてまいります。

 これらのほか、特別会計、公営企業会計を含めた人事異動等による人件費の増減に加え、港湾事業特別会計では、コンテナ荷役機械「リーチスタッカー」の故障に伴う更新のための予算を計上するほか、国民健康保険特別会計においては、過年度の診療報酬等の額の確定に伴う県支出金の返還金などを計上してございます。

 この結果、今回の補正予算額は、一般会計が2億8,291万5千円、特別会計が1億1,719万5千円、企業会計が▲72万円、全会計あわせて3億9,939万円でございまして、本年度予算の累計額は、全会計あわせて1,384億659万4千円となってございます。この補正予算の財源につきましては、国庫支出金や繰入金などの事業執行に伴う特定財源を充当することといたしております。

 以上が補正予算の概要でございますが、このほか、人事院の給与勧告に鑑み、職員の給与、議員及び特別職の期末手当を改定する条例案のほか、公の施設の指定管理者の指定を行う議案などを提出してございます。

 ご提案いたしました事業の執行により、教育環境の充実や、公共工事の更なる品質向上を図るとともに、それぞれの地域が輝く合併20周年に向け、市民参画の意識を醸成し、引き続き、持続可能な魅力ある地域づくりに全力を傾注してまいります。

 以上で、本日ご提案申し上げました議案の説明を終わらせていただきます。ご審議のほど、よろしくお願い申し上げます。

市長 追加提案理由説明

 補正予算案1件につきまして、提案理由をご説明申し上げます。

 11月29日に、長引く物価高騰への対応などを柱とする、国の総合経済対策の裏付けとなる補正予算が成立いたしました。これを受けまして、緊急的に対応する必要がある事業につきまして、所要の予算を計上しようとするものでございます。
 補正予算額は、一般会計23億2,400万円でございまして、財源は、国庫支出金21億3,440万円を充当することといたしております。
 それでは、本日提案申し上げました案件の主なものについて、私が公約に掲げる政策の柱に沿って、ご説明申し上げます。

 まず、ウィズコロナ対策と地域経済の立て直しでございます。長引く物価高騰の状況を踏まえ、物価高に切実に苦しんでおられる所得の低い世帯への全国一律の支援措置として、令和5年度分の市民税均等割が非課税となる約26,000世帯に対し、1世帯当たり7万円の給付金を支給するものでございます。年明けの1月以降に給付開始となる見込みで、あわせて繰越明許費予算を計上しております。
 事業費の財源は、全額 国庫支出金で、すべての対象者に速やかに支援が行き渡るよう、迅速な事務の執行に努めてまいります。

 また、国の重点交付金を活用した本市独自の施策といたしまして、全ての市民が直面する物価高騰への影響を緩和するため、暮らしに欠かすことのできない食料品や生活用品の購入に充てられる「全国共通のおこめ券」4,400円分を全ての世帯にお配りすることで、ご家庭にかかる経済的負担を和らげたいと考えています。なお、おこめ券は、市内の大型スーパーをはじめ、米穀店やドラッグストアなどでも利用が可能であり、お米だけでなく、登録店舗によっては、広く食料品や日常の生活用品などにも利用できるものでございます。
 利用可能店舗や対象品目などの情報につきましては、チケットに同封するほか、最新の情報をHP上に掲載するなど、できる限りきめ細やかな周知・広報に努めてまいります。
 こちらも事業費の全額を繰越明許費予算として計上してございます。

 続いて、島と海と陸をつなぐ魅力あるまちづくりの項目におきましては、先月の27日になりますが、グリーントランスフォーメーション(GX)の普及啓発に向け、市内企業の脱炭素経営の取組をしっかり後押しさせていただこうと「GXスタートアップシンポジウム」を開催いたしました。
 その中で、事業者や市民、行政が緊密に連携し、環境保全と経済成長の好循環を生み出すべく「今治市ゼロカーボンシティ宣言」を行ったところです。これを機に、脱炭素化の取組を加速させる「初めの一歩」として、省エネルギー化に向けて中小企業等が取り組むLED照明への更新費用の一部を支援し、脱炭素化の推進に合わせて、電力価格高騰による事業者の負担軽減を図ろうとするものでございます。
 LED照明の購入もしくは更新工事に係る経費の2分の1を、100万円を上限に助成し、こちらも国の重点交付金を活用することとしております。事業期間を令和7年1月末までとし、事業費全額を繰り越す予定でございます。

 以上で、本日ご提案申し上げました議案の説明を終わらせていただきます。ご審議のほど、よろしくお願い申し上げます。

市長閉会あいさつ

 12月定例市議会の閉会にあたり、ご挨拶を申し上げます。

 まずはじめに、12月4日(月曜日)に発生いたしました大三島町肥海地区の林野火災につきましては、民家への延焼や人的被害を出すことなく、12月11日(月曜日)午後2時をもちまして鎮火いたしました。消防活動や夜を徹して巡回、見回りに当たっていただきました消防団員、消防隊員、並びに炊き出しをしていただきました地元の皆さまに、深く感謝申し上げます。
 常に起こり得る有事に緊張感をもって、万全の態勢を備えるべく、防災体制の一層の強化に努めてまいります。

 さて、今定例会におきましては、令和4年度の各会計の決算認定議案をはじめ、提案いたしました全ての議案につきまして、滞りなく議決を賜り、厚く感謝申し上げます。
 国におきましては、長引く物価高騰への対応などを柱とする総合経済対策の裏付けとなる総額約13.2兆円の補正予算が成立し、本市といたしましても、所得の低い世帯への給付金をはじめ、本日提案し可決をいただきました予算の速やかな執行により、一日も早く、市民の皆様に安心をお届けできるよう努めてまいります。

 現在、インフルエンザの患者数が非常に多い状況が続いております。例年とは異なり、9月中旬から定点当たりの患者数が20名を超え、その後も増減を繰り返し、未だ警報の基準値を超える状況となっております。人の往来が増加する年末年始に向けまして、更に感染が広がる恐れがございます。引き続き、定期的な換気、こまめな手洗い、場面に応じたマスクの着用など、基本的な感染対策にご留意いただきますようお願い申し上げます。
 特に、インフルエンザワクチンの接種には感染予防に加え、重症化を防ぐ効果があり、小学生以下のお子さんや受験生の皆さん、そして65歳以上のご高齢の方には接種費用の助成もございますので、お早めの接種をご検討ください。
 一方で、新型コロナウイルス感染症につきましては、今のところ感染者が少ない状況ですが、2週続けて増加傾向にございます。年末年始の感染再拡大に備え、現在、市内事業所に対し、抗原検査キットの無償配布を実施しております。ぜひご活用いただきますとともに、ワクチン接種につきましても、来年の3月までは自己負担無しでの接種が可能でございますので、希望される方はお早目の接種をご検討ください。
 医療機関におきましては、発熱患者の増加により、特に休日の診療に負荷が掛かってございます。基本的な感染対策の徹底に加え、医療機関の適正な受診に、いま一度のご協力をお願い申し上げます。

 年の瀬も押し迫り、本年も余すところあとわずかとなりました。
 一難を振り返ってみますと、新型コロナの感染症法上の位置付けが「5類」へと移行し、すっかり新たな日常が定着してきたように感じております。ここに至るまで、今治市医師会、医療従事者の皆様には、休日の発熱外来の開設をはじめ、市民の命を守るため身を粉にしてご尽力をいただき、本当に頭が下がる思いでございます。

 そうした中、我がふるさとは絶えず進化を続けてまいりました。実に4年ぶりのリアル開催となりました5月の「バリシップ2023」におきましては、未来の船を実現する最新技術が世界中から集結し、日本最大の海事都市IMABARIを世界に発信することができました。
 6月には、今治経済を新たな成長ステージへと切り拓く「株式会社今治あきない商社」が設立され、さらには、愛媛県に初上陸しました弘前ねぷたが今治の夜を鮮やかに彩り、翌日のマルシェとの相乗効果により、これまでにない賑わいがまちなか一帯に広がりました。
 とりわけ、4年ぶりの通常開催となりました市民のまつり「おんまく」におきまして、未来に向け舵を切り、新たな時代のおんまくを再構築していこうと奮闘されているまつり振興会の皆さんの姿に、洋々たる今治の未来を重ねた次第でございます。
 そして先月の「ねんりんピック愛顔のえひめ2023」におきまして、万全の準備のもと、お越しいただいた全国の皆様に多彩な今治の魅力を存分にお伝えできたものと手応えを感じております。これもひとえにご関係いただいた全ての皆様の献身的なご努力、そしてご尽力によるものと重ねて感謝申し上げます。

 このほか、全国から選抜された意欲の高い学生が、地域に溶け込んで、まちの課題解決に向け方策を提案する“地方創生インターンシッププログラム”「TURE-TECH」が今治を舞台に開催され、行政とは異なる鋭い目線で様々な角度から提案をいただきました。その中で採択された提案の一つについては、本定例会に提出させていただいたところでございますが、今後とも「傾聴」と「市民参画」を基本として、市民の皆さんお一人お一人の声に柔軟に、そして迅速に実行に移してまいりたいと考えています。

 こうした賑わいの創出や地域活性化に注力する一方で、DX・GXの取組も加速をさせてまいります。
 株式会社SUNABACOの国内9番目の拠点が市内に完成し、デジタルスキルの習得を中心としたリスキリング支援のほか、地場産業の強化に向け、企業のDX人材の育成などにも取り組んでいただいてございます。
 また10月には、本市が関係機関の皆様と連携し、地元企業のオープンイノベーションやスタートアップの育成・誘致等を推進する枠組みとして「今治イノベーションコンソーシアム」を立ち上げたところでもございます。本コンソーシアムにおいて各種事業を積極的に展開し、各社や団体の皆様が抱える課題の解決や競争力強化の取組を支援してまいります。
 一方でGXに関しましては、2050年までにCo2排出量を実質ゼロにする「今治市ゼロカーボンシティ宣言」を行い、このまちが100年後も「ずっと住み続けたいまち」となるよう、事業者・市民・行政の連携により、環境保全と経済成長の好循環を生み出しながら、全ての人々の暮らしと生態系を持続可能なものにするための「気候正義」に向け、脱炭素の取組を力強く進めてまいります。

 本年は、FC今治レディースの「なでしこリーグ」2部昇格、さらには今治東中等教育学校の全国大会出場が決まり、ここ今治のサッカー熱は一層の高まりを見せています。
 今期は惜しくもあと一歩のところで昇格を逃したFC今治トップチームですが、その快進撃に今治全体が大いに沸き上がりました。いただいた感動に感謝申し上げますとともに、来シーズンこそは必ずやJ2昇格を果たし、今治里山スタジアムから新しい風が巻き起こるよう、市民一丸となり力強いエールを送ってまいりましょう。

 そして、大家族「今治家」の誕生20周年まで1年余りとなり、年明け1月28日に予定するオープニングイベントを機に、いよいよカウントダウンが始まります。お年を召された方から幼いお子さんまで、市民の皆さんがいま一度、ふるさとの歴史を想い、文化・伝統に触れ、改めて12の地域それぞれの魅力を肌で感じ誇りを抱くとともに、市域における理解と交流、絆がより一層深まるよう、様々なプロジェクトを展開してまいります。
 これまでの20年、そしてこれからの20年に思いを馳せ、50年、100年先も、このまちが「持続可能な魅力あるまち」として発展し続けるよう、チャレンジングな姿勢で、来たる年も、全身全霊を尽くしてまいる覚悟でございます。

 最後になりますが、この1年を振り返り、市民並びに議員各位の温かいご理解とご協力に深謝申し上げますとともに、来たる令和6年が、今治市、そして市民の皆様にとりまして、輝く希望の年になることを祈念いたしまして、閉会にあたってのご挨拶とさせていただきます。

 ありがとうございました。

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