今治を支える産業
海事産業とは
海事産業とは、海運業・造船業・舶用工業の総称です。今治市は、これら海事産業が集積する「日本最大の海事都市」です。
14事業所が立地する造船業は、建造隻数・建造量ともに不動の造船王国の地位を築いています。
海運業は、国内のみで貨物輸送を行う内航海運と海外との貿易を行う外航海運に分かれますが、このうち内航海運の船腹量は、国内の6%、海運王国愛媛の中でも50%のシェアを占めています。一方、外航海運は、日本の外航船(外航商船隊)2,411隻の46%を占める約1,100隻を市内の船主が保有しており、内航の船腹量や外航船舶の保有隻数からいっても日本一の座を誇ります(2019年実績)。
舶用工業の分野では、国内外の市場から常に高い評価を受けており、最先端の技術を結集して製造する舶用機器は世界の造船産業の舞台で活躍しています。今治市は、海運業、造船業に加え、これら舶用関連企業も数多く集積しており、日本一の造船団地を形成しています。
造船集積日本一、不動の造船王国
造船業は不動の造船王国で14事業所を有しており、建造隻数では国内の20%を占めています(2019年実績)。その中には、日本の造船界を代表する今治造船株式会社や株式会社新来島どっくの拠点を擁しています。また、今治市に本社や拠点を置いている造船会社のグループ全体では、日本全体の30%を超える船舶を建造しています。今治市内14事業所のうち、10社が2,500総トン以上の建造設備を有しています。
近年の活況を反映し、売上量の増加と共に従業員数も増加しています。
進水式を見学する学童たち
市内小中学校の社会科教職員による見学会
海運王国、世界に通じる今治船主
外航海運業
今治市の外航海運業者は、約70社あり、日本外航商船隊2,411隻の46%を占める約1,100隻の船舶を保有しています。今治船主の多くが多種類の専用船を保有していることは国内外で知られており、景気の動向を見すえながら船隊を拡大し、今の地位を築いてきました。海上の荷動き量は増加傾向にあり、世界貿易物資の量(約119億トン)のうち日本に直接関係しているのは約8%に達しており、今治商船隊は世界の貿易量の実に4%を担っている計算になります(2019年実績)。
海事データ:日本の外航商船隊船腹量の推移
海事データ:世界の海上荷動きと日本の海上荷動き量
船内娯楽ルーム
船内厨房
内航海運業
海運王国愛媛の中でも今治市における事業者数は約190社、船腹量は県内シェアの50%、国内の6%を占めています。一方、これらを含む日本全体の内航海運が担う国内貨物輸送量を見ると、40%以上の高いシェアを占めています(2019年実績)。
近年、物流面における環境問題が取りざたされていますが、内航海運は営業用トラックに比べ、1トンのものを1キロメートル運ぶのに必要なエネルギー量が6分の1、排出二酸化炭素量が5分の1という省エネルギーで環境にやさしい輸送機関であることが見直され、国土交通省や日本内航海運組合総連合会が中心となって、国内輸送を船舶に切り替えようとする“モーダルシフト”が推進されています。
高い技術で世界をリードする舶用工業
船が完成するためには、船を動かすエンジン、プロペラ、舵などの船舶設備が必要で、それらの電気・艤装工事、船舶機器等の開発、製造、販売などを手掛ける産業を舶用工業といいます。今治市の舶用関連の事業所では、様々な機器を開発、製造しています。船舶・海洋及び陸上プラント向け受配電、制御、監視機器システム、船舶電装、エアコン等の空調装置、冷凍冷蔵装置、舶用エレベーター、船舶用甲板機械、荷役装置、エンジン、プロペラ、溶接の分野では溶接材料、溶接・溶断機器などがあります。
現在の船舶運航管理は、衛星を介した最新のインターネットテクノロジーにより、世界を航行する船舶の位置、速度、進路、運航状況、機関状態などの内部情報や気象情報が、陸上にいながらリアルタイムに確認できるシステム(※下図参照)が確立されています。こうしたハイテク技術を駆使した最新鋭の機器が、今治の舶用機器製造事業所から次々誕生し世界中の注目を集めています。今治圏域は、わが国造船業のヘッドクオーターの役割を果たしています。
最先端の通信システム
世界で活躍する今治市のオーナー所有の船舶情報(位置、速度、進路など)が、陸上にいながらほぼリアルタイムで確認できます。
お問い合わせ
海事都市今治推進課
電話番号:0898-36-1606
メール:kaiji@imabari-city.jp
〒794-8511 今治市別宮町1丁目4番地1 本庁第1別館7階